今回はFXでリスクを減らす方法として「分散投資」についてご紹介します。有名な方法なので、ご存知の方も多いかもしれません。
主に中~長期の取引をしている投資家が使う手法です。リスクが減ればロスカットの危険性も減りますので、よろしければご一読下さい。
分散投資①取引通貨の種類を増やす
取引通貨を1種類に絞った場合、相場が予想と違う方向に動いてしまうと損失が出ます。
そこで、取引する通貨の種類を増やすことで損失を軽減(もしくは相殺)するという手があります。これだけだとわかりにくいので、例え話をしましょう。
2種類の通貨(A,Bとします)を1単位ずつ買いましたが、予想に反して通貨Aが下落してしまいました。
ですがもう片方の通貨Bは逆に上昇しました。こうすれば、通貨Aの損失分を通貨Bの利益によって軽減することができます。これが取引通貨の種類を増やすタイプの分散投資です。
とはいえ、違う通貨なら何でも良いわけではありません。売買した通貨のチャートが同じ動きをしていた場合は意味がありませんよね。
通貨の種類を分散して取引する場合、チャートが逆の動きをしている通貨を選びましょう。チャートが似た動きを通貨として、豪ドル・NZドルや米ドル・香港ドルなどの組み合わせがあります。
香港ドルは現在(2015年11月)取引できないサイトが多いので、豪ドルとNZドルの月足チャートで確認してみましょう。
上:豪ドル/円チャート、下:NZドル/円チャートどちらも月足ですが、相場の動き方が似ていますね。比較的わかりやすいかと思います。
分散投資②売買する時期をずらす
いわゆる「ナンピン」と呼ばれる手法です。取引する時期をずらすことで、為替相場の急な変動や予想外の事態に対して、損失を軽減させることができます。
これも下の米ドル/円チャートを見ていただけるとわかりやすいでしょう。
※チャートは2010年8月~2012年8月までのものを使用しています。
①の時点で一度に通貨を購入した場合、85円あたりで売ってしまえば利益を出せます。
逆に売るタイミングを逃し、損切りも出来なかった場合、①~③の時期にかけてチャートが下降しているため損失が出てしまいますね。ですが、②~④のタイミングでも①と同じ単位を購入し、計画的に分散投資すれば最終的には利益を出すことが可能です。
これが取引時期をずらすタイプの分散投資です。ただし、無暗にナンピンすることはおススメしません。計画的にやるからこそ分散投資として意味があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。分散投資はチャートが上下のどちらに動くかわからない時、頼りになります。また、投資における保険のようなものなので、メンタル面を安定させることもできます。
メンタル面を保てないと、せっかくの投資計画も台無しになることがあります。
これらが分散投資のメリットですが、ローリスクローリターンの投資方法になるため、利益が出た場合のリターンが少なくなるというデメリットもあります。
ご自身の投資スタイルに合わせて、効率よく活用していただければ嬉しいです。以上、分散投資の方法でした。ご拝読ありがとうございました。