昨日の寄り前にこちらに寄稿をして、今日はなんだか、やる気満々の買い主体だなと記しました。
この相場を勝手に「やったるで!」相場と勝手に命名しています(水島新二のドカベン、岩鬼風に)。
こういうときはファンダメンタルズなんて無視
先月のイギリスの国民投票から荒い相場が続いています。その後「米国雇用統計」によってまた乱高下になりました。ここで「二番底をつけた」と思うのが少し、相場を知っている人間であれば当然の判断になります。
しかし、経験値というのが邪魔をして二番底なのだけどあまりにも戻りが鈍いということで買いをド転して、売りに廻ったとたん急上昇という形になります。
この辺がプロと玄人崩れの違いになるのであろうな、と思うのです。私から言わせれば、玄人崩れから脱した人間というのはごくわずかになります。
この問題はいくらテクニックや経験値を積んでも解消をするものではありません。その技術論を教えてもその土台、つまり考え方が自分は優秀と思っている人間は永遠にプロにはなれないだろうな、と私などは思っているのです。そんな人間は腐るほどみてきました。
どこかで大きな失敗をして、そこから立ち直る人間というのは、その考え方を理解するのは容易いことなのかな、と思っています。
失敗を推奨するわけではありませんが、天狗になっている方はほぼ見込みがないと私は思います。では、今、世界経済の主体はアメリカというのは誰もが一致する意見になると思います。
だったら「雇用統計」によって一段とドルが上昇するのが当然なのに、逆ににドルは二番底を確認するような動きになっています。
つまり、主体をアメリカと考えても今回の相場は取れない。イギリスの経済やユーロの経済が低迷するのは当然ですが、世界をリードする存在とはなれないからここが主題になるわけがないですよね。
日本が論外なことは言うまでもありません。つまり、どこが主体で相場を引っ張っているのかがわからないのです。だったら悪いことは言わない。
「ファンダメンタルズ」なんてみるだけ無駄と思えばいいのです。私はもう最近のコラムを読めばわかると思いますが、テクニカルやメンタル中心に解説していますよね。なぜかといえば、簡単な話で「ファンダメンタルズ」なんてみてもさっぱりわからないからです。
どいつもこいつも売りたい病
懲りもせず、下手くそなアナリストが「ファンダメンタルズ」を解説したり、未だに売りと騒いでいるトレーダーがいかに多いことか。よく、考えてください。今回のこのドル円相場は去年から下がり始めて、今年の年初から崩落が始まっているのです。今年の年初というのは1月で、現在7月ですよね。
「半年間も下がり続けていれば、誰でも戻りがあって当然」と考えるのに、目先の値動きの荒さにだまくらかされて、まだ、売りというのは自分も追認バイアスの罠にはまっていることに気づかなくてはいけないのです。
今年が始まって戻りらしい、戻りがありましたか?私は記憶にはない。チャートをみても戻ると言える代物はない。そして、玄人崩れどもと、解説ばかりして実際に相場は張らないアナリストがまだ、円高と騒いでいる。そうなると大衆は戻れば売りたがる。売っては踏み踏み、の繰り返し。
私が昔のように顧客に相場を教えていたら、「これ、うっちゃいけない相場だよ」というと思います。
大儲けした「ファンドマネージャー」も、その記憶が忘れられずに売りまくる。どうしようもない連鎖ですね、と思います。
そういう私も、きのうの夜「カンパチ」にして寝たら、売りの値洗いがすごいことになって、なくなく朝一番に損切りです。で、朝、一番に倍、新規に買ってやったらおつりが帰ってきました。つくづく売ってはいけないですね。
※(カンパチ) 完全両建ての意味になります。
(この記事を書いた人:角野 實)