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豪ドル円というのは、金利が下がったとは言え日本円に比べるとスワップも高いため、基本的にはスワップも狙いながら買いで対応するという個人投資家の方が非常に多いと思われます。
しかしひところに比べますとそれなりに金利も低下していますので「キャピタルゲイン」として売りで利益を上げるという方法にあえて挑戦してみるのもひとつの考え方だと思います。
イギリスのBrexit後の急落を経て、豪ドル/円相場は落ち着いた動きに転じていますが、ここからは下落のタイミングが今年もまたやってきそうです。
特に8月はかなりしっかりした「アノマリー」として、豪ドル円は下落する傾向がありますので7月末あたりから高値に戻ったところで売り持ちにしていく方法がお勧めとなります。
ここ数年の動きを見ても、どうしたことか必ず豪ドル円は8月に下落に転じており、その確率はかなり高くなっているのです。
日足で200日移動平均線の下に相場があれば売り
豪ドル円の日足で200日移動平均線と相場との関係を見て、相場が200日よりも下にあるときは基本的に戻り売りが機能します。
ドル円の上昇などにあわせて一旦戻る可能性がありますので慎重に売り場を探したいところですが、今週は「日銀の政策決定会合」などもありますのでドル円が上伸し、豪ドル円がついていくようなことがあれば絶好の売り場探しとなりそうです。
ここからは簡単に82円台までは戻れないと思いますが、80円以上に乗せたところは売り場がやってきそうです。既に夏休みモードに入っており、ドル円は「日銀の政策決定会合」を受けて大きく下落でもしないかぎり、動きがかなり鈍ることが予想されます。
それならば、ある程度動く通貨を選択して売買するほうがお得というのが基本発想になります。
日足は反転上昇も週足は依然として下値リスクを示唆
豪ドル円はドル円の下落に付き合わされて6月大きく下げましたが、一旦は反転上昇の動きとなっています。しかしここからどんどん買いあがるセンチメントでもなく、週足で見るとまだまだ下値リスクが続いていることがわかります。
9月以降になると持ち直すことが多い豪ドル円ですが、この8月は一度高値で仕込んで売りをしてみるのがお勧めです。ただ、多少はスワップをとられることになりますから、まとまった利益がとれるようにデイトレ以上の保有が必要になりそうです。
週足ベースで見た強い上値抵抗は80.50-70円と81.50-60円に、下値抵抗は79.00-10円にありますが、これを守りきれずに終えた場合や、値動きの中で78円割れを見た場合は下値リスクがやや高くなりそうです。
7月一杯は大きな動きにはならない可能性が高いと思われますが、そろそろ仕込みの時期を迎えている状況です。豪ドル円については8月下落がすっかり「アノマリー」として定着していますが、おそらく単なる「アノマリー」ではない秘密が隠されているのだろうと思います。
これだけ毎年下落が続くとなれば、何か皆が理解していないところに理由があるはずです。
アノマリーもその確率が80%を超えてきますと、値ごろ感から売買しているよりもはるかに利益がでる確率が高くなりますので、十分乗ってみる手はあると思われます。
また逆に跳ねたとしても豪ドル円の場合には、大きく上昇する可能性は当分ありませんので、大きくやられる可能性も少ないといえます。
スワップをとることだけで取引していたトレーダーにとっては豪ドル円を売り持ちするというのは、多少違和感のあることかも知れませんが、オーストラリア10年債利回りは1.92％の歴史的低水準にあり、スワップのコストももっとも低くなってきている状況です。
この夏限定で一回売りの売買を試してみるのもいいのではないでしょうか？
8月に入ってしまいますと意外に早く下落が始まることも多くなりますので、今週どこかのタイミングで売り場を探してみるのがお勧めです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
