アメリカ大統領選の年の10月株価は大幅下落

9月26日（日本時間9月27日午前10時）に開催された第一回の米国大統領選挙のテレビ討論を受けて一時的に上昇した米国の株式市場の先物でしたが、月末が近づき徐々に下げを加速する形となっており、いよいよ大統領選の年ならではの10月相場に突入しようとしています。

この10月に関しては、大統領選挙特有の相場の動きが示現することが予想されることから、通常以上に相場の動きに気をつかうことが求められる状況になりつつあります。

大統領選挙の年の10月相場は必ず下落傾向に

一般的に10月の米国株式相場は9月に下落して10月に持ち直すという傾向が強くなるものですが、大統領選挙がある年に限ってみてみますと、必ず相場がマイナスに推移することがわかっています。

これはNYダウでもS&Pでもナスダック指数でも同様の状況で、過去の下落幅を平均しますとダウがマイナス0.8％程度、S&P500でマイナス0.7％程度、ナスダックはマイナス2.1％程度の月間の下落が過去に確認されています。

しかも10月初旬にはこれを大きく超える下落を見ることが非常に多くなっており、ここから2週間という時間帯は株の下落にドル円が巻き込まれる可能性に相当注意していくことが必要になりそうです。

つまり月間で考えると数パーセントの下落にとどまるものの、瞬間的にはそれをはるかに超える下落を記録することがあるということが過去の選挙年には現れているのです。

下落の明確な理由はないものの下押しがお約束

なぜ選挙前に大きく相場が下落するのかについては、はっきりした理由がわかっているわけではありませんが、下落の大小に差はあるものの、確実に株価が下落し、それにドル円が付き合わされて同様に下落する動きとなっている点は忘れてはならない部分です。

特に今年の場合、トランプ候補というイレギュラーな存在がいることから10月の選挙戦でトランプ優勢となれば投票結果の前にも株も為替も大幅下落となるリスクがあるため例年以上に注意していくことが求められます。

しかもこの10月に米国の株式相場が崩れますと政権政党が切り替わりやすいという「アノマリー」もあり、株の大崩はトランプ勝利を近づけることになりかねない状況です。一説にはトランプ候補は、10月まさかの株価大暴落を狙っているのではないかという噂も登場しているほどの状況です。

依然としてドル円は日足の一目雲の下限を抜けられない

ところでドル円は、株価のこうした動きとは別に、9月29日の東京タイムでは前日100円攻めをしても割れることができなかったことから方向を変えて「OPEC」の原油減産などの報道を好感して大きく買いあがり、ロンドンタイムでも102円台を試す動きがでましたが、結局毎回止められる日足の一目均衡表の雲の下限に阻まれて、その後一時101円台割れまで戻す展開となっています。

ここからは月末フローなども入って戻りを試す瞬間もあるかもしれませんが、ポジションを持つのならば月初からの2週間は戻り売りで対応することが利益につながりそうです。