いよいよ19日(日本時間では20日の午前10時)に、米国大統領選挙の第三回テレビ討論会が開催されます。FXに係わるものとしては、何かその内容にヒントがないかと有権者でもないのに視聴したりするわけですが、正直なところ馬鹿馬鹿しくて1時間半見ていられないのが現状です。
よく米国民は見ていられるものだと感心させられますが、どうやら当の米国の有権者にもその気分は伝わっているようで、今NBCが放送しているアレック・ボールドウィンによるトランプ候補の人気パロディが大評判になっているようです。
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トランプ候補はかなりこの内容に激怒しているようですが、見かけといい発言といいパロディにはもってこいのコンテンツで、選挙よりもこちらのほうが話題になるというなんとも皮肉な展開になっているのがこの大統領選を象徴しているともいえます。
やはり米国民から見ても相当変であることだけは間違いないようですが、これでトランプ大敗で本当におしまいになるのかどうかが非常に気になります。
NYタイムズ紙は9割の確率でクリントン当選と報道
米国のメディアは大統領候補の誰を応援するのかを明確にして、バイアスのかかった報道を行っていることから、すっかりトランプ候補が劣勢という報道で埋め尽くされていますが、どうやらバイアスのかかっていない世論調査によるとそこまで決定的な差にはなっていないようで、多くの国民がトランプサイドの決定的な反撃を待ち望んでいるという話もまことしやかに伝わってきます。
まあなんともお粗末な選挙戦ではありますが、まだ決定的な終焉を迎えているとは言いがたい点だけは注意しなくてはなりません。
11月3日米国務省がヒラリーメールの残りを開示か
ヒラリークリントンが自らのメールを使って仕事をしていたという問題は、一旦決着がついているように見えますが、実は11月3日にこれまで開示されていなかった部分をウィキリークスではなく、米国の当局に当たる国務省が開示するという話が飛び出してきて話題となっているようです。
これは9月の報告書で開示されなかった部分と言われており、米国の安全保障上開示できない内容も混じっていたようですが、大統領選挙の直前にこうした内容が飛び出してきてヒラリークリントンを一撃するのではないかという陰謀論がかなり飛び交い始めているのは事実のようで、日本の週刊誌にも一部そうした内容が掲載されはじめています。
最悪リスク回避の相場下落に備えておくべき
今年6月24日の英国のEU離脱をめぐる投票結果では、残留優位の投票結果報道をなぜか掛け屋の分析結果をもとに行った挙句、まったく逆さまの結果が登場して相場があっけなく暴落してしまったのは記憶に新しいところです。
今回も何かいやな予感がする流れになってきているようで、そもそも大統領候補になど、なりえない人物がここまで残っているわけですから、勢いあまって大統領に選出されてしまってももはやそれほど驚くべきこととは言えず、どうもまだまさかの事態に備えておく必要がありそうです。
ヒラリーメールに関しては全容が把握できているわけではないので、11月3日に何か公表されてもそれが致命的なものになるのかどうかはわかりません。
しかし、これだけテレビ討論会でも決定的な差がついて見える中にあっても、ヒラリー側が勝利宣言を簡単に口にしないというのは何か懸念事項をもっていることは確かで、まさかの展開が11月8日前に起きてしまうのか、あるいは8日の選挙を受けて起きるのかによってもリスクのレベルはかなり異なるものになりそうです。
さすがに売りポジションを事前に保有していてリスクに備える必要はありませんが、下落方向にストップロスのドル売り円買いなどを仕込んでおくと思わぬ利益を確保できるチャンスがめぐってくるかもしれません。
ただ、FXの取引としてはかなり邪道なもののひとつになってしまいそうで、米国の大統領選をFXの材料として生かすのはかなり難しいところにきています。
(この記事を書いた人:今市太郎)