どうも為替市場のテーマが明確でない状況のなかで「ECB理事会」後に開催された「ドラギ総裁」の会見で、思わぬドル買い材料が飛び出すことなりました。
材料難でドラギ発言に相場は大きく反応
「ECB」の政策決定自体は据え置きとなったため、注目は「ドラギ総裁」の会見となりましたが、冒頭「ドラギ総裁」が今回の政策決定会合で、量的緩和の延長について本日議論しなかったと発言したことが好感され、ユーロドルは久々に1.1039の高値まで急伸しました。
しかし、その後「
ECB」はテーパリングについて議論しなかったと発言したことで、また大きく買い戻されドルは上昇することとなります。それを受けてドル円もつられてドル高円安に振れることとなり、一瞬「
LONDON FIX」に絡む形で104円10銭まで買い戻される動きを示現しています。
久々に「ドラギ発言」で上下に振れまくる相場が戻って来た感がありますが、それだけ市場には材料がなく、また多くの市場参加者が「
中央銀行」の「
QE」終焉という事態に、かなりびくびくしていることが相場の動きであらためて明確になった次第です。
また市場はテーパリングという言葉に異常とも思えるほど敏感で、多くの市場参加者がテーパータントラムを主言うかべることにも起因しているのかもしれません。
この調子であれば当分「
ドラギ総裁」の口からこの言葉は登場しなさそうですが、「
QE」も永続的にはできるものではないだけに、出口の話がでるたびに相場が狼狽するのが今から目に浮かぶような動きとなりました。
ドル主体で動いているわけではない相場
大統領選のテレビ討論会も最後まで罵り合い主体で、さすがに米国の視聴者も飽き飽きとしてのではないかと思いますが、とりあえず「トランプリスク」はかなり低下してものの、この材料だけでドルが大きく買い戻されるほどではなく、とりあえず大統領選のネタで相場が大きく動くことは11月8日以降までなさそうな気配となってきました。
しかし、こうなると選挙結果が出る前の「
日銀の政策決定会合」も「
FOMC」もこれといった材料にはならない可能性が高く、当分今のような膠着相場が継続して日柄調整を行うことになるのもある程度覚悟が必要になってきているように思われます。
市場が気づいていないテールリスクが気になるところ
今のところ市場で考えられるリスクというのは一応揃ってきており、このまま日柄調整を継続することになるのかも知れませんが、米国の株式市場も驚くほど狭い範囲を上下しているだけで、一切下がる気配を見せておらず、果たしてこの状況のまま年末を迎えられるのかどうか、なんとも懐疑的な状況となってきています。
国内の株式市場は為替とも関係なく、なにに起因しているのかわからないまま、外国人投資家が登場して買い上げ相場をスタートさせているようです。
市場参加者は日本株の割安感が好感されているといった、おざなりな発言をしていますが、どうも「
ヘッジファンド勢」は日中先物を含めて買い越しを示現させながら、様々な手立てをつかって建玉残高ではトータルで売り越しという、なかなかわかりづらいトレードをおこなっては期末の利益を稼ぎにきている可能性が高く、一定の利益さえ稼げればこの奇妙な株高もいきなり終焉する可能性がでてきています。
このあたりの相場展開にも注意が必要になりそうです。株に為替がついていかなくても、なぜか下落局面には付き合って円高がやってくることが多いからで、とくに材料が枯渇しているときには下向きの動きに注意が必要になります。
10月とともに11月は金融相場に大きな変化が訪れることが多いだけに、突然のリスクに巻きこまれないようにする準備だけは依然として意識していくべき状況です。
どうも為替の世界では個人投資家が手仕舞いして資金を温存する方向になっているようで、確かに薄商いが今の相場状況を作り出していると見るとそれなりに納得できる動きに見えます。