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いよいよ国内はゴールデンウィークに突入しており、為替相場は大きく動く状況ではなくなりつつあり、連休前に様々登場した「地政学リスク」もかなり薄れた印象があります。
しかし冷静に考えてみるとまだこうしたリスクはすべて回避されたわけではなく、相変わらずくすぶっているのが実情で、連休中の動きよりも連休明けに八次早に再来するリスクに再度気を使う必要がではじめてきています。
マクロン優勢の仏大統領選の死角
Photo CNN
フランスの大統領選は事前の調査予測が今回かなり正確であったことから、大規模選挙に対する調査会社の事前予測がかなり信頼を回復したといえますが、その調査会社が行っている第二回投票に向けての事前予測では、マクロン氏が既に60％の支持を取り付けていることから勝利はほぼ間違いないといった見方た強まっています。
実際ご本人もこの事前予想に浮かれて既に勝利パーティを行うという、軽薄な行動がメディアから伝わってきていますが、問題はこのどちらの候補もこれまでの既存の政党から立候補しているわけではないことで、いわゆる組織票に支えられた存在ではないだけに、これまでこの2人に投票してこなかった有権者がどちらを支持するかで状況が逆転するリスクもまだ完全には払拭できていないところが気になります。
とくに反体制派は右とか左とか関係なく体制維持するマクロンに反感をもっているわけですから、まさかの極左支持者がルペンに投票するといったことも十分に考えられるところがなんとも危ない状況といえます。
市場ではすっかりマクロン勝利という見方が定着しているだけに日本の連休が終わった翌週の東京タイムで大波乱があれば相場は相当荒れる可能性があり、まだまだ注意が必要です。
5月9日の韓国大統領選に絡む北からの攻撃に厳重注意
Photo Newsweek
また、週明け注目されるのが韓国の大統領選挙です。こちらは誰が大統領になるかということではなく、選挙のタイミングで北朝鮮がなにかしでかす可能性が高まるリスクのほうが大きな問題で、4月過去2回ほどぱっとしないミサイルが発射されては墜落するを繰り返したことから市場では北朝鮮リスクにかなり飽きがきていることは否めない状況です。
しかし韓国の大統領選のタイミングはさらなる何かを引き起こすのには非常にいいタイミングでもありますから、これも厳重な注意が必要になりそうです。特に韓国は地続きですから何か引き起こすというのもかなり簡単な位置にあるだけに非常に気になるところです。
北朝鮮リスクに関しては中国が北朝鮮をどのように説得できるかが注目されつつありますが、実はさらに北の背後にロシアが存在しているのではないかとの憶測も強まっており、話はやこしくなるばかりです。
こうなると簡単にトランプが北に攻撃をかけるわけにも行かない事情がでてきそうで、軍事的な解決の事態はかなり薄れつつあるのかもしれません。そんな中で北が何かをやらかした場合に米国がどのように反応するかにも注目が集まります。
嫌なのはこのどちらも連休明けの東京タイムに起きそうなことで、休みボケでリスクを意識していない市場がいきなり襲われることになると結構パニック的な売りがでることも予想されることから、いつも以上に注意が必要になりそうです。
ドル円は110円台後半に輸入の買い、112円より上に輸出の売りのリーブオーダーが置いてあることからこの休みの期間中もそれほど大きな動きになることは考えられませんが、休み明けにいきなりこうした膠着状態をぶち破る動きが示現することにはかなり注意が必要になりそうです。
市場は一定期間相場を動かすテーマが膠着したり色あせたりし始めますとすっかり興味を失うという傾向がありますが、この2つの件については完全に安心するのはまだ早い状況が続きそうです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
