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昨日のFXコラムを読んでどう思ったのか?

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きのうの「消費者物価指数」は間違いなく悪い、とその発表前にきのうは書きました。
それを原稿をあげたのが発表の1時間前だったので、みなさんの前にアップされたのはいつになったのかはわかりません。
幸運にも、発表前に読んだ方は、あの内容に得心をしたと思いますし、発表後に読んだとしても、なぜ、あんなに円高になったのか得心をしたと思います。今回も、同様の内容で、もう一度、同じ内容を繰り返したいと思います。

アメリカの経済実態

日経プラスワンの放送最中に、この「消費者物価」や小売売上が発表されたのですが、解説員はやはり何もわかっていません。このおじさん、いつも偉そうにしゃべっているけど何もわかっていないということが露呈されているのに、なんでこのおっさんは常に偉そうなのか、と思います。

現在のアメリカは、何度も言うように「好景気循環の中で下ぶれ方向の中にある」と何度もいっています。つまり、上、中、下の三段階の中で、上に属する景気判断で、その中で上の中でも下に属する景気循環なのだ、ということです。
この場合、景気が浮揚する場合は、何度も話しをしていますが、先ず経済指標の先行指数が上昇して、その後、一致、遅行指数も上昇していくと話をしています。
つまり、今回、発表になった、小売売上や「消費者物価指数」というのは、経済指標の属性の中でも、一致指数に属するものですが、よくよく、考えてみると、「雇用統計」で、賃金が低下しているのに、お給料が増えないのに、小売、かんたんにいえば、スーパーやコンビニのことになるのですが、売上げが上がりますか?売上が上がらないのに物価はあがりますか?ということです。
だから、必然的に今回の発表を見る前にこの数字は悪いと誰でもわかる話なのに、予想は前月比プラスの予想ばかりになっているから「急落するよ」と言ったまでの話です。
この予想値を出している人間は、「雇用統計」での賃金の上昇幅をみていないのか、それとも難しい計算ばかりして周囲が見えないか、それとも単なるアホかのどれか、ということにしかなりません。
日経プラスワンの解説記者はアメリカの景気が悪いのだか、良いのだかわからない、とかほざいていましたが、お前の経済に対する知識がないから、わかんないだろうし、一生わかんないよ、と言いたくなります。
同時に出ていた金の専門家、豊島は、少しはまともなことを言うことになったけど、やはり理解をしていないし、顔つきが悪くなったので、信用度は格段に下がるな、と思いました。
景気循環の「先行」→「一致」→「遅行指数」の流れを検証するのにはきのうは良い指標デイになったと思います。

きのうの指標

22:15に鉱工業生産、設備稼働率、23:00からミシガン大学消費者信頼感指数、企業在庫と発表されています。このうちミシガンの指数というのは、日銀短観やISM指数と同じで景況感指数です。

その内容は経営者へのアンケート調査で、実感へのアンケートでどのくらい儲かっているのかの具体的な数字には触れません。何度も言うように景況感指数は先行指数になります。
そして、肝心なポイントは、実感への調査になりますので、数字は、その割合の数字で発表されますので、「GDP」に対する影響というのはわからないので、ファンドやトレーダーはこの発表は無視します。だから重要度はどこの会社でも低いはずです。
しかし、景気の先行指数はこの先、景気が良くなるか、悪くなるかの先行指数ですので参考にはなります。このミシガンの指数の特徴は、ISM指数よりも小規模な調査で発表が早いことが特徴なのです。つまり、同じアメリカの景況感指数でも、ISM指数よりも結果が早く出るのです。
先行指標の中でもそれよりもより早い先行指標なので、少し、重要度は上がります。先月のISMは製造、非製造も改善しましたので、より改善するというのに、この予想は前回より悪化なのです。
アホではないか、と思いますが、結果は劇的な改善です。鉱工業生産は、要するに工場で生産するもので、これは月によって稼働が全く違うので全く参考にならない指標になります。
これは一致指数になります。設備稼働率はISMが改善しているのだから、当然、良化して当たり前。設備投資は何度も話すように先行指数の代表格です。だから、よくなって当たり前です。
整理をすると、遅行指数の給料の改善が遅れているのだから小売や「消費者物価」があがらないのは当然ですが、再び、先行指数が上昇しているのだから、景気の中での上の下の景況感は、これから上の中に改善し、そのうち上の上になるということです。
つまり、「アメリカは景気なんか悪くない」、ということが答えなのです。結局、今のアメリカ経済は景気循環の中で、好況のなかでのリセッションを脱し、再び上昇に向かっていることは確認できると思います。
なぜなら、すでに先行指数が上昇し始め、これから住宅などの先行指標でも反応が遅い指数が上昇してきて、次第に景気は上の中から上の上になっていくことであろう。何度も繰り返しますがお給料や、雇用というのは遅行指数ですので、改善するのは景気がよい最終局面になります。
今回はきのうの動きをテクニカルと「ファンダメンタルズ」で解説をしたいと思います。

前回までの流れ

雇用統計」で、雇用賃金の伸びが悪いことから、やはり、インフレ懸念が遠のき、金利が下落、価格は上昇するということが確認されたところからドル円は114.45を頭に下落を開始しました。

そして、いつも言うように「4時間足の30」を下回ってきたので下げトレンド確定になります。
しかし、恒例行事のように二番天井を形成する可能性がありますので、その二番天井のメドは前回は4時間足の30にタッチするところまで戻りますので、113.7円近辺まで戻る可能性を示唆したのですが戻らないので113.3で売ったのです。
その根
拠は、113.3で4時間足の30が下向きになったこと、そして、その晩に「消費者物価」の発表があったからです。「消費者物価」や小売売上は給料が上がっていないのに、上昇するわけがないという単純な理由でその統計値の予想がプラスであることから、サプライズの発表になる、つまり急落をすると予想をしただけの話です。

発表直後の話

21:30に発表された「消費者物価」や小売売上は予想通り、大してよくないものでした。市場予想がプラスにも関わらず、結果はマイナスか、変わらずだったのですから、急落したのは当然の話になります。

さて、その発表時のドル円レートは113.05円になります。市場参加者はこの発表でドル円は円安になると思ったのですからすぐさま損切りをします。
つまり買い方の投げになりますので、下がります。つまり新規の売りによって下がったのではなく買い方の転売によって下がったのです。その証拠に、新規売りであれば、あんなに勢いよく下がることはなく、投げるから、勢いよく下がるのです。
ここで思いだしてほしいのは、「雇用統計」は本来、円高に行く発表だったのに、売りきれなくて、売り方の踏みを促進したのです。その踏みが終了するのは、値段の0.5パーセントと記しました。
実際に、0.5パーセントで上昇は止まりいったん、下落しましたが、当日、日本銀行が国債の買いオペを行ったので114.45円まで上昇しました。今回も同じで、前回は売り方の踏みで上昇しましたが、今回は買い方の転売によって下がるのです。その幅もやはり0.5パーセントを先ず最初にメドにします。
つまり、113.05円の0.5パーセントが0.56円程度ですから、「113.05円」-「0.56円」=「112.49円」になります。安値はどの程度か、というと直後の発表ではその程度まで下がり、その後、下値が112.25円程度までありました。つまり、この発表での買戻しや新規の買いポイントは112.5円割れにあり、ここでいったん、私は買いを入れるのです。
買いを入れてポジションをスクエアにして考えるのは、先ず、金利動向です。金利は「消費者物価」や小売がマイナスなのですから急上昇のはずと、確認して、実際、その通りになります。
それから、株になります。この株の解釈が難しいのですが、ドル安なので、通貨安はアメリカ株は上昇するはずです。しかし、売られてその後に上がってきました。これも教科書通りの動きになります。
でも、よく考えてください。「消費者物価」や小売がマイナスで企業の業績はあがるのだろうか?ということです。つまりドル安は株価上昇に直結をしますが、将来的には企業業績の低下につながるのです。
つまり、目先、株が上がっても、後にそれは下落の材料となり、株の買いも手仕舞いをしなければならないことを考えなくてはいけないサインになります。そして来週の重要なテーマは、ジャクソンホールです。ここで、「イエレン議長」はテーパリングの発表をすると思います。
テーパリングは実質の金融引き締めになりますので、「FRB」が「ゼロ金利」から「政策金利」を上昇したことと同じことが起こります。つまり、「株安、円高」になります。そして債券は下落するのです。こういう流れになるのでしばらく円高は続くということになります。
ただ、覚えておいてほしいことは、テーパリングは、今回のものは、これだけの規模の「金融緩和」を縮小するのは人類史上初めてのこと、つまり、マーケットの動きは大きくなる可能性が大きいことになります。
前回の109円程度で収まるかどうかは、わかりませんがおさまらないかな、と思うのです。
(この記事を書いた人:角野 實
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