個人的には、ほとんどの日本人が「リベラル」だと思っています。ところが、日本人でほとんどの方がリベラルと保守の違いがわからないと思います。保守というのは日本でいえば自民党、そしてアメリカでは共和党になると思います。
リベラルはアメリカでいえば、民主党、日本では民進党のことになると思います。要するに支持基盤の問題だと思いますが、リベラルの支持層は庶民、保守は経営層になると思います。
つまり保守というのは王政でいえば絶対的な君主が国民をリードしていき、リベラルはみんなの利益をみんなで分け与えるという発想だと個人的には考えています。
ともかく、日本の政局は今、荒れ模様ですが、レンホーという方は、演説をきいていると某国営放送のアナウンサーのように偉そうで尊大なお話をしていて人気なんか出るわけがありませんし、そして、その後任にはあの言うだけ言って、何もできなかった戦犯たちが立候補するという全く、周囲の動向には無頓着な連中です。
自身たちがわかっているように、あの政権時代に何もできなかった彼らが代表についてもみんな白けるというのがわかっていないですし、そもそも、国民の関心事の経済に関して無知過ぎて話にならない。
そもそも今の経済の問題は、「所得の再配分の問題」であって、富裕層はできるだけ税金を逃れようとして、中間層、貧困層はもう払いたくても払うお金がない、というのが実情だろうな、と思います。
そういう世の中では、モラルが低下をしますし、ほとんどの国民が貧乏になるのですから、他人の財産をどうやって奪い取ってやろう、という発想になるのが当たり前です。そういうときに民進党がきちんと政策を出して、国民に受けいれられる方針を出せばいいのですが、そういうこともやる能力がなく、内部抗争ばかりです。稲田さんにしても、
自衛隊の男たちに囲まれ、なかったことにしましょう、と言われれば普通の女性ならそれを承知するのが普通だと思います。そして、非難の急先鋒がたぶん、女性なのでしょう。女性活躍社会を目指しているのに、女性が女性の活躍に嫉妬するというバカバカしいことになっているのです。
これが気の強い、小池とかあの国会をさぼって離党したアホの上西であれば、そんなの看過できません、とやったことでしょうが、普通の女性であれば従うことになるという構図を理解していないのかな、とは思います。
そういうのを理解して自民党もかばったのでしょうが、女性の嫉妬に屈したような感じと思います。海の向こうでは、またトランプさんが軍隊に性的マイノリティーを入隊させないとツイッターで騒いでいますが、共和党らしい考え方です。
これが民主党であれば、みなが平等なのだからそういう差別はよくない、というでしょう。日本人であれば差別はよくない、という考え方が主流、つまりリベラルの方を向くのは当然であって、一強支配の保守には嫌悪感を抱くでしょう。
私の嫌いな報道もそういう方向で報道しますので、日本人はますますリベラル好きという方向性なのに、受け皿の民進党の低落はどうしようもない、その上、経済に関しては無知、政治には関わらないほうがいいというのが個人的な判断になります。
貸した人はその借りた人がお金を返さなかったら骨の髄まで恨むでしょう。「マイナス金利」というのはそれが合法化されたことになります。徳政令はみなさん義務教育で学習をしていると思いますが、歴史の教科書に書いてあることは、「世の中が不安定になる」ということを書いてあると思います。
つまりモラルが低下をする、ということです。借りたお金を返さないなんてことは、究極の道徳崩壊です。ヨーロッパでテロが頻発するのも単なる道徳の崩壊です。
関係のない人まで巻き込み、自分の主張を通す、犯人がアホではないか、と誰でも思うことでしょう。でも、そういうことがまかり通る世の中にしたのは政府自身のことで、それを選んだのは我々です。
テロを許さない、と叫ぶ前に、「マイナス金利」なんて不道徳なことをやめろ、と言いたくなります。だから日本でも、そういうテロなどの準備罪を作らないといつヨーロッパのようになることがわかっていない人たちが反対していると思います。
そもそも、アホなことをやっている自民党自身が一番よくわかっていると思います。「GDP」が500兆円で緩和を600兆円やっても物価が上向かないのは、要するに処方箋が間違っているのです。
でもやらないと経済的な地盤沈下が確実だから「マイナス金利」を実行したのです。それが国民の要望ということを大義名分に。そういうときの自衛法というのは、世間はモラルが低下しているけど、自分は他人の迷惑をかけないようにする、人に奉仕をして、その結果の報酬を得るということに専念すべきです。
自分の儲けだけに専念して儲かった人を「まぐれ」というのです。だから、一瞬金持ちになってすぐに消えるのです。そういう人がますます多くなっていると思いませんか?
日本の物価は下がると思うでしょ?
日本の物価は「円高傾向」が鮮明になってきましたので、今まで、みなさんの経験値でも物価が下がると思いますでしょう。原油価格がさがり、為替が円高になれば、経験則では物価が下がります。
「物価の総量=GDP」と考えれば、「GDP」は低下するのですから、物価が下がると日本の「GDP」は下がるのが当たり前なのですが、なぜか「GDP」は成長しているのに、物価は下がっているというアホな現象が起こっています。
つまり「GDP」が下がるということと、物価が下がるということは同義のことであって、日本は相反する結果になっているのでウソの発表をしているということになります。たとえば、ドイツの景況感指数、IFO指数が過去最高を記録しています。
でも、今週発表された物価が低下傾向であることを考えれば、その人々が感じる景況感が間違いということも言えると思います。テーラールールという金利学者の法則をあてはめれば、ドイツの実質金利は7パーセントになるという計算もあるらしいですが、7パーセントの金利と今の物価上昇率を考えるとあり得るわけがありません。
ウソも大概にしなさい、ということです。そして、本日のフランス「GDP」発表が前期、0.5で今期も0.5です。ユーロが成長しているというチャンチャラ可笑しい理屈が通っているのです。
何を根拠に言っているのかさっぱりわかりません。「ドラギ総裁」がアメリカに配慮をして言っただけのことでしょう。それ以外に数字的な根拠はなく、物価が債務危機のときよりあがっただけなのに、何を言っているのかさっぱり理解できません。
アメリカGDP
その点、アメリカの指標が信用できるのは、物価が下がれば、成長率も下がり、上がれば成長もするということです。上記のテーラールールをあてはめても、現在の金利水準は適正であると言えます。
本日はアメリカの「GDP」発表です。その予想は各社、各連銀、マチマチですが、1.6-2.8と非常に大きいレンジです。この数字でも日本の「GDP」を上回るのは確実のことなので、円高傾向は修正されません。
しかし、ユーロは低い数字であれば、微妙なのですが、今のユーロの指標をみると、2.0以上になる可能性はないと思います。つまり「ユーロ>ドル」が訂正されて「ドル>ユーロ」なる可能性が大です。
ユーロが日本のようにウソ八百の数字を発表する可能性はありますが、「ヘッジファンド」などはだいたい、物価を基準にポジションを作っていますので、遅かれ、早かれ、ユーロ安に転換することでしょう。
アメリカGDP発表の注意点
この発表で活躍するのは、「ミセズワタナベ」を中心とする日本人がHFTやファンドのえさに毎度なっています。つまり「GDP」が良かったことを受けて、ドルを買い、円高になるとわかっているHFTやファンドは買いついたところ売るというのは毎度の光景です。
「GDP」でも2パーセント成長すると、ドル円が2パーセント買われ、その後、時間をかけて4パーセント売られると思えばいいでしょう。「雇用統計」の計算方法も特別レポートやこちらのコラムにも時々書いています。
要するに「GDP」が予想数字の範囲であれば対処はしやすいということです。範囲外の場合はいろいろ計算しなければいけないことが増えます。これにテクニカルを加えて、その数字の妥当性を計算すればいいだけの話です。ドル円が2パーセント円安に行くとはとてもではないですが、思えません。
(この記事を書いた人:角野 實)