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早いもので8月相場も本日でおしまいです。今月は早くから株もFXもそれなりのシーズナルサイクルから比較的大きな調整が入るのではないかとかなり用心してきたのですが、まだ1日残ってはいるものの、この1ヶ月を見ますと、結局「レンジ相場をいったりきたりしただけ」で大きくこの枠から抜け出すことはできていません。
実際にはひどくいろいろなことがあったような気がしますが、気がつくと結構ドル円相場は戻ってきており、結局8月に入ってからは111円と108円のレンジをずっと上下していたことがいまさらながらにわかる状況です。
また、ユーロドルのほうも思い切り1.20700レベルまでやってしまったことから、一定の達成感がでているのもまた事実で、果たしてここからさらに上昇をすることになるのか個人投資家を中心にたまりすぎたロングが解消売りをせざるを得ない状況に陥るのかが気になるところです。
１晩程度であっという間に200PIPS近く下落してしまっているユーロドルは、ここからさらに上値をためすためにはそれなりの材料が必要で、当然ユーロ円といったクロス円にもこれが大きな影響を及ぼしそうです。
株がほとんど調整しなかったのが気になるところ
米国の株式市場は通常8月にそれなりの調整が入るの「アノマリー」となってきましたが、今年の場合は北朝鮮リスクで多少の下押しはあったものの、すっかり元に戻ってしまい、日本株だけが上値の重い状況を継続中です。
これで調整が終わりなのか9月に持ち越すのかはまったくわかりませんが、あまりにも米国の相場は楽観的すぎる気がしてなりません。9月相場もまだまだリスク満載ではありますが、為替に関しては方向感がもうひとつはっきりしない状況といえそうです。
ただ、いずれにしても大きく暴騰するような場面よりも暴落するリスクのほうが常に高いのが足元のFX相場の状況ですから、大きく戻したときにはドル円は売り場をしっかり探していく姿勢で臨んでかまわないと思います。
また4日からは本格的に米国に市場参加者が戻ってくることになりますから、機関投資家も含めてこれまでと異なる動きが示現することにも期待があつまります。
何事もなく年末を迎えられるとは思えない状況
9月のFX相場については再度ここから登場するリスク材料を点検しなおす必要がありそうですが、米国本土に飛んでこないかぎりトランプが北と戦争をしでかす可能性はかなり薄れており、これまでどおりに海上に着弾するような実験が繰り返された場合かなりリスク感が薄れることが予想されます。
今後の大きな材料はやはりトランプ政権の運営と各国の「中央銀行」の動きのほうにシフトすることになるものと思われますが、これも米国の債務上限問題次第では「FRB」の動きが変わるだけに相当な注意が必要になりそうです。
可視化されていない材料に注意
通常リスクというのは事前に認識されているもので引き起こされることではなく、気がつかなかった領域からとんでもないことがいきなり巻き起こって大きな問題となるのがほとんどです。
そういう意味ではトランプ問題も中銀の政策もある程度想定されていますから、本当はそれ以外のところからなにかいきなり材料が飛び出してくるのがもっとも危険であるといえます。
今のところそれがどういうものなのかはまったく見当がつきませんが、9月のFX相場はこうした新たな視点を常にもって臨んでいきたいところです。とにかく9月は相場に激震が走ることが多いだけに、いつ何があってもいいように対応できる売買のしかたを常に意識しておく必要があります。
問題はどうも北朝鮮のミサイルや米国の対応などとはまったく異なるところからやってくることになる可能性もあり、リスクに対する柔軟な姿勢が求められます。
（この記事を書いた人：今市太郎）
