サンタクロースラリーという言葉をご存知でしょうか?国内ではなぜかクリスマスラリーといった言い方をすることも多いわけですが、正確にいいますと12月初旬からクリスマスまでのラリーではなくクリスマス以降から年明けにかけてがサンタクロースラリーと呼ばれる期間です。
基本的にその前まではお休みするファンドマネージャーが圧倒的に多いので、クリスマス明けのスタートダッシュを考えるのがサンタクロースラリーとなります。
NYの株式市場はクリスマス前でもどんどん高値更新
現状の相場状況はといいますと、とにかく株式市場はまったくお構いなしに史上最高値を更新する状況で、本当にこの時期ファンドマネージャーはお休みしているのかと疑いたくなるような展開が継続中です。
税制改革期待が続いている上に年明けのインフラ投資期待もあるようで、債券市場の米国債イールドカーブフラット化などはほとんど意識していない状況が続いています。
このままでいけば株式市場は年末、年始にむけてさらなるサンタクロースラリーが継続する可能性はかなり高そうで、あえて休みあけから参戦するまでもなさそうな雰囲気となってきています。
問題は為替
ドル円は「FOMC」を前にして多少高値を付け始めてきていますが、大きく相場の状況が変化しているわけではなく、例年に比べてもおとなしい展開が続いています。
どうもファンド勢は大量に買い込んだドル円のロングポジションを簡単にほどき売りするつもりはなさそうで、今秋の様子を見る必要はありそうですが、ここからドル円が大きく売り込まれるリスクは減少しているように見受けられます。
かと言ってドル円にサンタクロースラリーがやってくるかどうかはいまひとつよくわからない状況です。
ただ気を付けなくてはならないのは年明け早々ドル円というのは12月相場とは反転した動きを見せることがここ数年非常に増えていることで、たとえば期待どおりに年末23日以降から年明け2日にかけてサンタクロースラリーが示現した場合には、それ以降いきなり反転下落に転じやすいということだけは覚えておく必要がありそうです。
為替の市場参加者はかなり減少中の模様
チャートの動きを見ていてもわかることですが、東京タイムなどはかなり市場参加者が少なくなっており、個人投資家のエントリーも相当少なくなっているようです。
店頭FX業者経由で聞こえてくるのはすでに本邦の個人投資家も3割近くの参加が減っている模様で、薄い相場は投機筋のみならず個人投資家にも広がっていることがわかります。
確かに足元の相場状況はあまり気分の高揚がない平坦なものになってしまっており、ほぼ年末まではレンジ内の動きに終始しそうなことも個人投資家の参入意識を阻害しているように思われます。
ロンドンタイム以降に短い時間足で勝負か
日足で見ますとどの通貨ペアもほとんど魅力を感じないわけですが、時間足を短くして1時間以下などで勝負すればまだ多少は利益をとるチャンスが残されているようです。
ドル円はレンジを大きく逸脱しないだけに多少なりとも動きがあるときにはスキャルピングやデイトレでそれなりの金額を積み上げられるチャンスですから、無理をすることはありませんが、お正月のモチ代を稼ぐチャンスはまだ残されていそうです。
米国の株式市場は一体だれが動かしているのか不思議な感じでもありますが、今週が終了しますとかなり静かな相場になりそうですから、次の戦略をじっくり考えながら年末相場に参入するかどうかを考えたいところです。
(この記事を書いた人:今市太郎)