年明けから日米の株式市場がえらく勢いづいていますが、市場では楽観論が渦巻いていることが大きな理由になっているものの、どうも今年は後半がどうなるかよくわからないので早めに利益を確保して一足先に相場から抜けたいと思っているファンド勢が多く存在することもこうしたスタートダッシュにつながっているようで、このままの相場が続かずいきなり反転するリスクに常に備える必要がありそうです。
多くの市場参加者が米国の相場が11月まで堅調推移を予測
米系ファンド勢のほとんどは今年11月の中間選挙までトランプが次々と政策を繰り出して支持率を下げないように動くことに加え、実施が決まった減税政策が景気の下支えと底上げに寄与することから少なくとも今年に関してはかなり暴落リスクが軽減していると見始めていることが年初からのさらなる相場の買い上げにつながっているようです。
国内でもかなり楽観論が支配しはじめていますが、NYダウ3万ドル、日経平均3万円が現実のものになるのではないかとの見方が強いだけに今の株式市場の上昇は春先まで続く可能性も出始めています。
NYダウはありえるのかも知れませんが、果たして日経平均がそんなに簡単に3万円までたどり着けるのかどうかはかなり疑問で、年初からの日々の大きな上昇はじり高とは異なるだけにバブル末期の様相を呈しておりちょっと気になる展開ですが、為替についてはいずれにしてもその動きにはついていっていませんから、この時期相場が安定するなら動く通貨ペアにシフトすることが重要な選択になりそうです。
一旦ドル円を忘れてクロス円に注力の1月相場
Data みんかぶ
FX本邦の個人投資家はどうしてドル円主体で売買をしたくなるものですが、1月相場に関しては一旦ドル円にこだわるのはお休みにして、クロス円の動きを注視してみることも重要になりそうです。
日頃取引しなれていないといきなり買いから入るのはいろいろと問題がありますが、複数のクロス円通貨の動きを日足、4時間足、1時間足などでみて、エントリーできそうな通貨ペアがどれなのかを狙ってみるという手法が有効になりそうです。
もちろん平行していくつもの通貨ペアを売買する必要は全くありませんので、ユーロ円なり豪ドル円なりNZドル円なりを選択してうまくエントリーできそうなポイントを探しながら短時間売買で利を積み上げるという方法がかなり適切なものになりそうです。
ドル円も一定の値幅が確保されるのであればレンジ売買を逆張りでとっていくということができますが、1日30銭程度しか動かないとなるとさすがに待っていても意味がありませんので、取引できる通貨を積極的に物色する姿勢を考えることが重要になりそうです。
総楽観相場になんとなく不安が残る市場
みなが楽観的になるバブル末期相場は驚くほど値が走ることがありますから迂闊な逆張りはきわめて危険ですが、未来永劫にこの相場が続かないこともファンド中心に意識しはじめているのもまた事実のようです。
したがって、とれるところはご相伴に預からせていただき、最後まで調子のいい相場に付き合わないというしっかりした姿勢を維持することがこの時期には重要になりそうです。
幸か不幸かユーロドルが大きく上昇しはじめている以外はほかの通貨ペアは比較的取り扱いやすい堅調さとなっていますので、短い時間足を利用すればまだまだ売買機会には恵まれそうな雰囲気です。
1月はまだ始まったばかりですが、少し視点を変えて売買してみるのも利益確保には大きなポイントになりそうです。また今週を超えたあたりから急に動きが変化することもありそうですから、慌てずじっくり構えるとともに長くポジションをもたずにどんどん利益確保してしまうこと意識していきたいところです。
(この記事を書いた人:今市太郎)