ダボス会議の要人発言でなんとも不思議な展開になったFX相場ですが、やっと週末を迎えることになりました。ドル円はムニューシンの意外発言からトランプの火消しフォロー、日銀黒田総裁の物価2%達成に近づいたとの発言で下げては上げ、そこからまた下げて最後に日銀が火消しをしたことから108円割れだけは回避して109円には届かず週の取引を終えるというかなり微妙な状況になってきています。
要人発言ベースのアルゴリズム過剰反応による相場の上げ下げですから毎回それなりの戻しがでたものの、週末に向けてはまた108円台に落ち込んで終わってしまったのがなんともいえない状況となっています。
ドル円5分足NYタイム推移
107円台までは確実に下押ししそうな気配
ムニューシン騒動はトランプの火消しもあって一旦収まったかに見えましたが、日銀黒田総裁のたいした内容ではないネタを巡ってまた下押しが始まる始末で、週明けもこの動きが基本的に継続してしまいそうな状況です。
東京タイムは下値でそれなりの輸入の買いもでるものと思われますが、それが一巡するとまた下値を模索しそうです。そもそも月曜日に窓を開けて下値狙いが出る可能性もあり朝どのような形かたスタートするかも非常に興味のあるところです。
108円を下抜けすると昨年9月の107.300円レベルが一旦のサポートラインとなり、それ以下はあくまでテクニカル的なレベルが並ぶだけで押しが強まれば105円方向まで下げ進むリスクも十分にありそうです。
CFTCが26日発表した23日時点の建玉報告によると、CMEの通貨先物市場で投機筋のドル円のロングは12万2870枚と前回の11万9350枚から3520枚増加しています。また、ユーロドルのロングは14万4717枚と前回の13万9490枚から5227枚増加しており、ユーロの増加はわかりますが、相変わらずドル円が増加したのが不可解な動きといえます。
もちろん下落が始まったのはそれより後が大きいですから、投機筋でも完全に方向感を失ってドル円を買った連中がそれなりにいたことがわかります。
おそらく日銀から何も決定的なことがでないことでドル円は買戻しになるという憶測があったのではないでしょうか。一方米国10年債のほうはすでに2.66%という2016年の最高利率を超える動きになってきており、相場はまったくこれを無視した状態になっています。
いまさら急に連動する動きになるとは思えませんが、相場の相関性の崩れもピークに差し掛かっていることがわかります。これだけあからさまに相場の相関が無視されてしまうのも逆にすがすがしさを感じますが、今の相場のうごきのよりどころがどこにあるのかは本当によくわからなくなっています。
投機筋が仕掛け売買でドル円を下げようとしているのであれば、12万枚以上積みあがったドル円ロングを崩しにかかればまだまだ下落しそうな雰囲気で、要人発言以外にはほとんど大きな下落要因がないだけにどこまでついていくかは相当悩ましい状況が続きそうです。
突っ込んで売ると突然踏みあげられる動きがでますし、もうおしまいかとロングをそのまま保持していると置いてけぼりを食らうというなんとも難しい相場です。
31日は満月で皆既月食というレアタイム
最後にご参考までに神頼みのようなことを書いておきますが、31日というのは満月であり、しかも皆既月食になるというアストロロジー的にもかなり特別な状況が示現しそうです。
一般的にはFXのアストロでは満月はそれだけで円高になりやすいわけですが皆既月食のときはこれまでも相場が下落しやすい状況になるようで、これだけでドル円を売っていいのかどうかはわかりませんが、天底をつけやすい可能性があることだけは覚えておきたいところです。
データ国立天文台天文情報センター https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
とうとうわけがわからなくなってアストロ頼みかと笑われる方も多いと思いますが、それでも7割を超える確率ですと多少は気にしてもいいのではないかと思っています。さて、実際にはどうなることやら・・
(この記事を書いた人:今市太郎)