週明けのドル円相場は完全に日経平均の株価の動きにつられて上下しており、方向感はありませんが、106円台にどんどん上伸していくような勢いも感じられず、なかなか売買のしにくい状況が続いています。
今週は東京タイムは東証のメジャーSQを控えていることから、毎回水曜日もしくは木曜日あたりに株式の仕掛け売買がでることが多く、当然下押しするリスクがたかまりますので、ここからはとにかく大きく引き付けて戻り売りに徹することが重要になりそうです。
東京タイムについては確実に株価にFX相場が左右される時間となっており、株価動向からは目が離せません。
下落と断定するのはよくないがまだ下値はありそうな雰囲気
そもそも相場の先行きを断定してしまいますと売買の感覚にバイアスが働いてしまいますので決していいことではありませんが、それでもドル円に関しては上昇する材料が極めて乏しくなっていますので需給の関係で上昇する局面があるとしても、丁寧に戻り売りをしていくことで結構利益を稼いでいくことができそうです。
最近の相場状況を見ていますと、下落といっても突っ込んで売ると一旦戻りに巻き込まれることもあり上下動が非常に大きくなりますので、レベル感だけでエントリーすると売っても買っても損に巻き込まれかねない状況です。
やがてどこかでドスンと大きく下げるとしても様子を見ながらできるだけ戻り売りで高い位置から売りポジションをもちつつ循環させて下値の広がりに期待して売買するのが適切なのではないかと感じているところです。
4月に入れば新年度需要でドル買いも明確になる時期が訪れそうですが、少なくともこの3月はPKOと言えども潤沢な資金をもって買い向かっているわけではありませんから、105円当たりにありそうな準公的機関の買いも下抜ければさらに大きく下落するリスクは十分に高いと思います。
黒田発言はあきらかに余分
先週の黒田日銀総裁の出口戦略の時期明確化発言は国内ではたいした問題としては取り上げられませんでしたが、各国の中央銀行が緩和の巻き戻しに余念がない中では海外のファンド勢にとっては聞き捨てならない発言となっているようで、やはりドル円の上昇を大きく妨げはじめていることは間違いなさそうです。
すでにドル円は106円台に戻るのがかなり難しくなっており107円で市場に大きな影響を与えてきたオプションもかなり遠い存在となってしまいました。
ここからかなり頑張ってもどすことがあったも107円の手前までいくのは相当至難の業になりそうですから、とにかく大きく戻したら様子を見ながら売ってみるというやり方に徹してみたいと思います。
2月の米株の大幅下落ではほとんど影響のなかったドル円でしたが、ここからは本格的な下落タイミングに遭遇することができるのではないかと期待しています。
長年FXの取引きに関わっていますとつくづく実感させられますが、暴落というのはほんの一瞬で起きるものでその場で見ていてももうエントリーはできずただ茫然と立ち尽くすだけになってしまいます。
いかにタイミングに事前からもっていたポジションが大きく機能するのかということを何度も味わっているだけに下落の可能性が高まるときには大きなポジションではなくていいのでなんとかショートを維持できるようにしていきたいと心掛けています。
さすがにいつそうした暴落が起きるかはわからないものですが、準備しておくことは結構重要です。BREXITのときに下落で大きくとれたときもそれを強く感じさせられました。
それまではスキャルピング主体で利益を積み上げつつ、チャンスを待っていきたいと思う次第です。昨年のうちに起きるのではないかと思っていた事態はいよいよ今年どこかで起きそうな、そんな雰囲気が強まっています。
(この記事を書いた人:今市太郎)