国内では何もかもなガタガタでまったくいいところなし、嘘つきの塊のような存在になりつつある安倍首相ですが、いよいよ17日から日米首脳会談を行うことから通商問題についてどのような無理難題を突き付けられるか、またそれに伴う米側からの発言などによりドル円が急に円高に振れるリスクに十分な注意が必要になりそうです。
ゴルフだけしてニヤニヤしているわけにはいかない
日米首脳会談はこの1年で実に5回開催されていますが、これまで具体的な要求を突き付けてこなかったトランプはいよいよ日本にも相当具体性のある要求を持ち出してくることは容易に予想される状況です。
とくに日本サイドがその友好的関係をお得意の捏造的発言で醸成しようとしても厳しい内容をそのままリアルタイムで持ち出してくるトランプのツイッターが粉砕する可能性は高く、日本サイドからの発表よりも事前事後を含めたトランプ政権サイドからの情報リークや発言がドル円を大きく円高にシフトさせる可能性に相当注意する必要がありそうです。
とくに為替に関して具体的に日本を名指しで非難するような内容がでたとしてももはや口先介入すらできない厳しい状況に追い込まれることになりますから、半期決算にむけて少しでも利益を出したい投機筋の仕掛け売買を含めて想定を超えた円高に相場が走るリスクについても考えておく必要がありそうです。
シリア空爆も決定の模様
Photo REUTERS
週末どうもはっきりしなかったシリアへの米・英・仏による空爆ですが、このままモラトリアム状態に陥るかとも思われましたが、どうもトランプが軍事攻撃を発表との報道も飛び出してきていることから、状況次第では月曜日の朝から大きく窓空けしてドル円が下落する可能性も出てきています。
こちらはまだこれからニュースがでてくることになりますので土日も米国サイドから飛び込んでくる攻撃関連のニュースに十分な注意を払う必要がありそうです。
先走ってドル円をショートにして一旦ほどき売りを強いられた輩は相当怒っているはずですから向きになってドル円ショートをしかけてくる可能性もあり、昨年のシリア攻撃の実績から考えますと60銭以上の下落が考えられることから週末の終値の107.300円レベルから考えれば106円台中盤までいきなり窓空けして始まる可能性も十分にありそうな状況です。
また攻撃が始まってひとしきり下押しした後はいきなり買戻しから逆に跳ね上がるといった可能性も出てくることになりそうですから、突込み売りも禁物な状況です。
投機筋もドル円の方向性を見定めかねている状況か
CFTCが13日発表した10日時点の建玉報告によりますとCMEの通貨先物市場で投機筋のドル円のショートは2761枚と前回の3572枚から811枚減少しています。
またユーロドルのロングは14万7463枚と前回の13万4381枚から1万3082枚増加。投機筋はドル円ショートを先週から増加させましたが、一旦市場への迷いからその枚数を減らしているようにも見え、投機筋にもそれなりに市場の方向感に対する迷いがでていることがよくわかります。先週はとにかくドル円相場も一旦上に上がりたそうに見えましたが、どうも材料的にはそう簡単に上方向を狙えない相場が続きそうな状況になってきています。
ただシリア問題などは一旦下落すればすぐに戻すリスクもありますのであまり突込み売りはしないほうがどうもよさそうな雰囲気です。また日米の貿易問題についても厳しい意見が出た後にそれを緩めるような調子のいい話しが混在することもありますので、ヘッドライン次第でかなり相場が揺れ動くことも覚悟しておく必要がありそうです。
今週に引き続きそれなりに難しい展開が継続するのが16日の週のドル円相場になりそうです。
(この記事を書いた人:今市太郎)