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ようやく107円回復のドル円@しかし上値の余地は限定的な可能性

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ドル円が5日のNYタイムから久々に107円を回復しています。ADPの数字がよかったことに加えてISM非製造業総合指数が56.4と数字がよかったこともプラスに働いたようで午後11時過ぎから1時間10分程度107円をさまよう動きを見せました。
しかし滞空時間はそれだけで12時以降は一旦106円台に押し戻され延々と似たようなレベルで推移することとなっています。見ていた印象としてはかなり場が薄い感じで一度買い上げて押し戻されるとそれ以上買い上げに行く向きもいない感じがした次第です。
東京タイムでは再度107円をやりに行っていますが、ここからの上値がどこまで持ち上げられるかが注目ポイントとなりそうです。
一目均衡表を見ますとこの上にはびっしり雲が並んでおりテクニカル的にもそう簡単には上方向を突破できそうもない点も危惧されるところです。

本当にリスクオン相場なのかも問題

世界的に見ますと香港が一旦解決の方向に向かっていること、英国のBREXITが簡単には合意なき離脱にならなそうなことなどがプラスに働いてアルゴリズムが必要以上に買い上げている気配濃厚ですが、どれもすべての決着がついているわけではなく、ここから先の情勢もかなり危ういところが残る状況になっています。
したがってドル円で言えばここから108円を超えて本当に上伸していけるのかどうかがかなり気になるところとなっています。107円台前半からかなりの売りオーダーが並んでいるようで簡単には上に上がっていかれない雰囲気が強くなっています。

米株の堅調さがこのまま続くのかどうかも注目

足元では米株が非常に堅調さを維持していますが、市場参加者は相変わらず少ない感じでこれがこのまま継続されることになるのかも大きな関心が集まるところと言えます。

すでに自社株買いをする米系企業はかなり限定的になってきており、果たしてだれが上値追いに参加することになるのかは大きな問題で、一旦どこかで下げる可能性もまだ否定はできません。
19日早朝のFOMC次第ではまた株価が持ち直す可能性はありますが、果たしてそうなるかどうかを注目していきたいところです。

日銀の国債買い入れ減額も気になるところ

日銀はここへきて国債の買い入れを少しずつ減らしているのも気になるところです。

2日、残存期間10年超25年以下の国債買い入れを減らし、市場では日銀が異例とされる2営業日連続の減額に踏み切り、利回り曲線のフラット化抑制を目指しているのではないかという観測が強まっています。
たしかに長期債があまりにもマイナス金利になってしまったのでは銀行がやっていかれませんから多少の配慮をしているようにも見えるわけですが、これは逆に言えば金利の下押しを止めようとしているわけですから相対的な金利関係では円高に向かっても仕方ないような動きであり、ドル円がここからこうした日銀のほかの中銀とは明らかに異なる動きにどう反応するのかにも関心が集まりそうです。
9月末には日米の通商交渉の決着が控えていますが、ドル円が上昇しないように日銀が忖度オペレーションを行っているのだということになればドル円相場は一気に円高にシフトしかねないだけに日銀の真意が非常に疑われる状況です。
足元の相場は秋相場に突入した割には市場参加者が少ない感じで、多くの参加者が傍観しているようにも見えてきます。
たしかに材料が多く、相場がどうなるのかが今一つ見えてこないという問題がありますが、さすがに一定の方向感が示現してもおかしくはない時間帯であり、ここからの明確なトレンドの発生が期待されるところです。
(この記事を書いた人:今市太郎
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