まだ終わったわけではないですが、不遜にもFX市場ではこの秋最大のテーマになるのではないかと考えてきた英国のBREXITでしたが、正直足元の状況はこの先どうなるのか全く見当がつかなくなってしまい、どうも間違いなく予想がはずれてしまったようです。
8月段階から合意なきBREXITになるのかどうかについてははっきりわからなかったわけですが、さすがに10月31日のターゲットデイトまで売れ動くことになるとは予想できていなかったため、ここから揺れ動いてしまう状況は驚かざるをえない状況になってきています。
ドル円はポンド円ともっとも相関性が高いだけにもう関係ないと見ないふりをしないわけにもいきませんが、人の国の政治の話とはいえここまでの停滞ぶりに英国民ははたしてどういう印象を持っているのでしょうか。
テクニカル的にチャートを見直してみると・・・もはやニュースを見て買いだ、売りだと騒いでみてもよくわからなくなっていますので、2016年からの相場の推移というものをポンドドルの週足で確認してみることにします。
■ポンドドル週足
BREXTIの投票結果が決まったのが2016年の6月24日でしたが、ポンドドルでいいますとこの時にちょうど1.5位をつけてから大きく下げ、同年の10月に1.14すれすれまで下げたのが直近の下落の底値になっています。
その後2018年の4月に高値の1.43をつけてからは戻り売っていればそれなりの利益が毎回とれていたことが今さらながらにわかります。
しかし今年の7月以降はそれなりに戻り気味の展開にもなっていることからよほど戻さないかぎり売りで対応するのも気がひける時間帯になってきてしまっています。
特にボリスジョンソンが首相になってからは多くの市場参加者が合意なきBREXITを相当織り込んでしまったことからショートは溜まり気味で売ってもまともに下げないという状況も示現するようになっており、逆に底値で買いを出してそれな理に儲かった向きも多かったはずです。
チャートのボリンジャーバンドとRSIから見ますと1.3あたりまで戻すなら一旦は売ってみてもいいかとは思い始めていますが、日々短い時間足でドタバタ売り買いをするのは当面見送りたい気分になってきています。
個人的には10月までには方向性や問題点がもっと煮詰まってくるものとおもっていただけに土壇場でもこの調子なのは相当拍子抜けの状態でじっくり解説をきけば何が起きているのかは一応理解できますが、どこを落としどころとして議会と首相がもめているのかはまださっぱりわからない状況です。
ひとの国の政治ネタでFXで儲けをたしてやろうと思うのが間違いの始まりなのかも知れませんが、ここまで来るともうあまりかかわらないほうがいいのではないかと思う次第で、ポンドの売買にはどうも身が入らなくなってしまいました。
政治的な駆け引きネタになってしまいますとさすがにFXでそれだけを材料にして売買するのはつらいものがあり、今年の夏前に考えていた10月のポンドとはどうも状況が変わってしまった感が否めません。
個人的に勝手に予想していたことと乖離したからといってもどうしようもありませんが、とくにこれまでに経験のないBREXTIの騒動をにらんでFXで取引するというのは予想以上に難しいということをあらためて痛感させられた次第です。
相場が予想と異なる状況になるのは仕方ありませんが、ことこの英国のBREXITに関してはイメージしていたのと現場の政治的な状況がかなり乖離してしまっており、とにかくじたばたせずに結果を見守ることのほうが大事なのではないかと思い始めています。
恐らく決定的な状況になってからでも利益機会は登場すると思いますので、それまでは余計なことをしないようにしようと決めた次第です。みなさんはポンドでうまく取引ができていいますでしょうか?くれぐれも今月の土壇場で損を食らうことがないようにご注意いただきたいと思います。
(この記事を書いた人:今市太郎)