足元の為替相場はポンドだけが元気よくニュースのヘッドラインで上下に振れていますが、それ以外の通貨ペアは非常におとなしい動きになっています。ドル円も値幅は本当に30銭あるかないか程度の振幅で相当やりにくい状況が続いています。
1日の値幅でそれでも50銭から60銭程度あれば、スキャルピングでもデイトレでもそれなりに取引は可能になるものですが、あまりにも狭い値幅ですと逆張りを駆使して売買しても一回にとれるのが10銭以下ということがほとんどになってしまい長時間相場に向き合っても取引の妙味はほとんどないものになってしまいます。
1日30銭も動かないときは静観するのが鉄則か
FXというのは毎日やっていますととにかく習慣性が高くなり毎日ポジションを持たないと気が済まないという状況に陥るものです。
この場合相場の流動性とは関係なくチャートを見て参入ポイントを考え仲値などに合わせて毎日とにかくポジションをとるということが日常化してしまうものです。
しっかり損切をして出直すことができるならばそれもまたひとつの方法といえますが、一旦作ったポジションを延々と持ち続けたり、それを救うためにナンピンを繰り返したりしはじめますと、いよいよ相場の方向とは関係ない形でポジションを保有し続けることになり、動かない相場といえども無駄の多い取引になってしまうのが世の常です。
したがってやはりエントリーする場合には日建ての値幅がどのぐらいなるのかといった基本的なことはしっかり事前に調べ、取引すべき状況なのかどうかをしっかり見極めて、条件が満たされないときには相場に入らないという自らのルールをしっかりと決めることは大切になります。
このマイルールにのっとった取引ができるようになればどんな相場状況でもかなり安心してトレードを行うことができるようになるのです。
売買はしなくても相場を見続けるのは重要
相場状況によって取引をしないというのは結構重要な判断になりますが、取引をしないからといってチャートをチェックしなくなりますと、やはり勘が狂うことになります。
たとえばドル円ならば毎日かなりの時間見続けていればぱっと見ただけで相場がどう変化しているのかが瞬間に判断できるようになりますし、高値を超えたのか安値を下抜けたのかといったことも瞬時に判断できることになりますから、取引はしなくても相場をチェックし続けるという行為は非常に重要になります。
勘を狂わせないためにもこうしたチャートチェックだけは欠かさずに行うことがお勧めとなります。これが訓練できていれば即時に相場が動きだしてからも取引に参加することができるようになりますが、一週間相場から離れているだけでもかなり感覚がなくなってしまいうまく取引できなくなることもあるのです。
さすがにどうしていいかわからないといったような極端なことにはなりませんが、それでも勘を取り戻すのにそれなりの時間が必要になりますので、動かない相場でも必ず意識して相場をチェックしていくという心掛けは続けることがお勧めです。
足元の相場は為替のみならず日本株も非常に小動き忍者っており取引はしにくい状況が続いています。当然飽きがきやすい時間帯になりますがここで我慢してみていられるかどうかはその先のトレードに結構大きな影響を与えることになりますので修行だと思って我慢することが肝要です。またこうした時期に日ごろ取引しない通貨ペアを観察してみるというのもいい勉強になります。
さすがにまったく取引しない通貨を見ても意味はありませんが、ポンドなどはずっと見続けているとそれなりにわかることも多くなるものです。個人投資家はプロではありませんから休むのは大きな特権ですが、こういう時間帯にどう過ごすかは結構重要になるものなのです。
(この記事を書いた人:今市太郎)