昨日書きましたように案の定香港人権法案が市場のメインテーマになってしまったようです。
トランプがサインするのではないかという憶測記事が流れればリスクオフで円買い、またロイターが今年中に米中の第一フェーズの調印ができない見通しであると報道すれば即ドル円は売りになり20~30銭程度にすぎませんが、相場が動くという状況をなんの前触れもなく繰り返す相場が延々と続いています。
また21日の東京タイムでは中国の副首相が慎重に米中協議の第一フェーズの合意を行う見通しといったかなりラフな報道がでたことで相場は噴き戻すといった展開をしています。
もうご存知のとおり、こうした動きに真っ先に加担するのがAI実装のアルゴリズムで、ヘッドラインの文字をいち早く読み取って動くことからそれにつられて動く追随型アルゴリズムがさらに相場の動きを増幅させることとなっています。
正直なところこのアルゴが主導権を握る相場には相当辟易をされている方も多いことと思います。しかしこの報道ヘッドライン連動読み取り売買アルゴの動きにはひとつの特徴があることがわかってきています。
単発ニュースで噴いた相場は続報がないから必ず垂れてくる
このニュースヘッドラインを瞬時に読み取って高速売買するアルゴリズムは確かに瞬間に吹き上がったり大きく下落したりしますが、そもそもニュースは単発で続報が続かないものがほとんどです。ですから、事件事故のような報道と違っても大きく動いた後にさらに相場を押し上げたり押し下げたりるすことがないのが大きな特徴といえます。
もちろん相場が吹きあがるタイミングでは何が起きたかわからないため通常の個人投資家は手が出ないのが普通ですが、できることなら飛び乗って最高値や最安値のところでリカクし、逆張りの反対売買をしますと往復でそれなりに撮れることがしばしばおこります。
まさに邪道な取引手法ではありますが、ドル円などの場合は1日中見ていても10銭以上動くのはこうした報道ベースのアルゴの動きぐらいですから、日柄で50銭も動かない相場ならかなりベンチャーではありますが、こうした方法で相場に無理やり乗ってみるというのも一つの方法となります。
実際にこれ実践していますが、成功率は9割以上です。ただ指標の発表などがある時には間違えないことは重要です。
この手の取引は典型的な神経戦~疲れる人は様子見がお勧め
このように取引手法をご紹介しますと自分もやってみようかと思われる方が多くなるものと思いますが、正直なところ相当神経をすり減らすやり方であることは間違いありません。
私の場合ですと金額を稼ぐためにそれなりの枚数で参戦しますし、状況次第でナンピンもやらかしていますからダメだと思った途端に損切りする必要もありますからのんびり売買するというのとはかなり異なる緊張感の高いトレードになってしまいます。
そこまでしてトレードしたくないと思われるのであれば、やはりこの相場は様子見にしておいた方がいいのかも知れません。
実際神経をすり減らしても相場自体はドル円でも本当に50銭ちょっとしか動かないわけですから、相当きめ細かくスキャルピングを行いませんと1日1円分の利益などとれるはずもありませんし、東京なら10時の仲値、夕方のロンドンタイム、夜11時半のNY市場はじまりとった時間帯に対応することも重要になります。
ほぼ専業でトレードを行う人にとってはかなりつらい相場になっていますから、果たしてそこまでして相場にエントリーするかどうかはよくお考えになる必要がありそうです。
その位足元の相場は取引するのが難しい状況です。もうすぐ感謝祭の休みもやってきますからさらに先の相場のことをあれこれ想像してみるというのも今の時期にはいいのかもしれません。
(この記事を書いた人:今市太郎)