敵対的買収とは、ある企業が、買収されることを望んでいない企業を無理やり買収することです。
買収後のビジネスに支障が出る可能性
敵対的買収を行うと、買収後のビジネスに支障が出る可能性があります。
まず、買収先企業の社員の式が下がることが考えられます。買収されたくないと考えていたにもかかわらず無理やり買収されてしまったため、自分の希望とは違う企業に勤める形になる社員もいるといえます。
したがって、せっかく買収した企業の人材の能力を十分に活用できない可能性があります。また、敵対的買収を行った際には、各種の報道などで買収やそれに反対する理由が伝えられることがあります。敵対的に買収を行ったことが広く世間に知られれば、企業のブランドイメージ低下が懸念されます。ブランドイメージが低下すると、顧客の印象が悪くなることで売り上げ減少につながりかねません。
ホワイトナイトが救ってくれることも
敵対的買収を防ぐ方法の1つとして、別の企業に先に買収してもらう方法が挙げられます。
この方法で代わりに買収を行う企業をホワイトナイトといいます。ホワイトナイトは敵対的買収を行おうとする企業よりも高い価格で株式を買い集める必要があるのが基本です。
そのため、ホワイトナイト企業は買収に一見すると割高な費用をかける必要が出る場合があります。しかし、ホワイトナイトが成功すれば、敵対的買収を免れた企業に恩を売ることができます。
その結果、ホワイトナイト企業への忠誠心が高まり、その後のビジネスに積極的に取り組む意欲が出やすいといえます。
また、敵対的買収が成功すれば市場シェアの多くを奪われる見込みだったケースでは、ホワイトナイト企業が自社のシェアが奪われるのを防ぐことができたというメリットも生まれます。