スイスショックとは、2015年にスイスが、ユーロに対するスイスフランの為替レート上限を撤廃したことに伴う、相場の急変を指します。
利益を上げた投資家がいる一方で、多額の損失を被ってしまった投資家も多数出てしまいました。
スイスフランのもともとの状況
スイスフランは、2015年1月途中まで、1ユーロ=1.2スイスフランという、為替レートの上限が設定されていました。つまり、上限が設定されていたことで、スイスフランの上昇が抑えられていたということです。
実際、スイスショック直前の為替レートは、1ユーロ=1.2スイスフランでした。
上限撤廃の影響
上限が撤廃されたことで、一気にスイスフラン買いの圧力が強まりました。その結果、スイスフランは一気に40%程度急騰しました。FX取引においては、レバレッジをかけて、自分が持っているお金よりも多くの金額で取引するのが一般的です。
とはいえ、あまりにもレバレッジがかかりすぎていると、お金がなくなってしまう投資家が多発するため、日本ではレバレッジ上限値が25倍に設定されています。
スイスショックの際の相場変動では、40%もの相場変動があったので、25倍のレバレッジをかけてスイスフランを取引していた場合だと、1000%の損失が出た計算になります。
これは、自己資金の10倍の損失を被ったことを意味しています。
通常の相場変動であれば、自己資金がすべてなくならないうちに、自動的に損失が確定される仕組みがとられますが、スイスショックのような相場急変時には取引が一時的に成立せず、再び取引が成立するようになったときには、自己資金以上の損失が出ていることがあるのです。
FX会社が多数破たん
スイスショックによって、多くのFX投資家が、証拠金以上の損失を被ってしまいました。こうした投資家の中には、損失額をFX会社に支払うことができない人が多数いました。
その結果、FX会社は投資家が被った損失額を回収できなくなり、破たんするところも出てしまったのです。
実際に、私ももその被害を受けそうになりました。 ⇒ アルパリ破綻!アルパリジャパンの911万円は出金できるのか?