FX取引ではスプレッドと呼ばれる通貨ペアの「売値」と「買値」の差が発生します。
最近では店頭FXの業者の殆どは、取引手数料無料を打ち出しているため、実はこの幅の部分が業者の利益の源泉となっているのです。
スプレッドは個別の業者ごとに異なっているのが現状ですが、国内では競争環境の激化で、この唯一の利益とも言えるスプレッドもドル円を中心とした主要な取引通貨ペアで、最狭を詠う業者が増えてきております。
少ない手数料をユーザーが求めるのは当然のことです。それを業者も理解している為、数か月に1回通貨ペアごとのスプレッドランキングが入れ替わる程、激しいサービス競争が起こっているのです。
約定能力も重要なピース
個人投資家の多くが「スキャルピング」と呼ばれる薄い利益を獲得する手法を好む傾向にあり、スプレッドの狭い業者がもてはやされている1つの要因にもなっています。
確かに投資家にとっては少しだけ為替が動いても、確実に利益を確保できるわけですから、スプレッドは狭いに越したことはありません。しかし、実際には指定した金額でしっかり売買できる約定力があるかは別問題です。
つまり「スプレッド」と「スリップページ」が発生しない約定能力はセットで考えなければいけません。
NDD方式を採用する業者が増えている
最近では「NDD方式」と呼ばれる方法が増えてきております。
これは、社内にディーラーを置かず、すべての顧客からのオーダーをカバー先のインターバンクに投げ、複数のインターバンクの中で最も有利な金額を提示したところを顧客につなぐという方法です。
それに一定のマージンをとっていく売買方式を選択する業者も増えるようになってきており、約定力が昔と比べ充実してきております。