働く意思があるにも関わらず、働く場所が無い人のことを失業者といい、その労働人口に対する割合を失業率といいます。
アメリカでは「雇用統計、非農業者部門雇用者数」と一緒に、毎月第一金曜日の21:30もしくは、22:30に発表される「経済指標」になります。
日米の失業率の違い
基本的には日本とアメリカの失業率はその意味の根幹が違います。たとえば、家族で商売をやっている場合、日本ではその家族での商売に従事をしているのでその家族は失業者にはカウントはされませんが、アメリカでは家族での商売を廃業した場合はその家族を失業者としてカウントをします。
また、アメリカでは一般的にはレイオフがありますが、このレイオフされた人たちは失業者にカウントをされます。
しかし、日本では自宅待機などの処置が取られますので、会社との雇用関係は存続をしているということで失業者にはカウントはされません。
ですからアメリカの失業率が5パーセント台で過去最高にいいという話をよく聞くと思いますが、こういった正確な数字を発表していますので、失業率が日本より悪いではないか、という議論がよくなされます。
しかし、こういった統計手法の違いでアメリカのほうが失業率が高くなります。日本の発表は実質、失業しているのに失業者にカウントされないケースが多くあります。たとえば、社内失業などは「バブル崩壊」後に盛んに議論されましたが、こういった人たちが未だに多く存在しています。
根本的な違い
今年1-3月期のアメリカ「GDP」は年間3.5パーセント成長と予想されていましたが、確報値はマイナス0.7パーセントになりました。この発表により日本国内の報道機関は一斉にアメリカが景気がいいという報道を自粛をしましたが、何も理解をしていません。
日本は南北長いと日本人は認識しがちですが、アメリカはそれ以上に長いわけです。
ですから、この1-3月期の大雪などはかなり「GDP」の数字に影響をします。失業率もしかりになります。失業率は日本と言葉は一緒でも事情も背景も全然違うということを認識したほうがいいと思います。