新興国市場とは、経済成長率が高い国々(新興国)の証券市場です。
BRICSが代表的な新興国
新興国といえば、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの頭文字をとったBRICSが代表的です。当初は「BRICs」とsが小文字で表記されることが一般的でしたが、南アフリカ共和国の発展に伴って、BRICSという表記が多くなりました。
BRICSのほかには、ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチンを指すVISTAや、ネクストイレブンなどが新興国の代表例として挙げられます。
大化けに期待できるがハイリスク
新興国市場では、国の経済成長に伴って、株価などが大幅に上昇することが期待されます。そのため、大化けする銘柄が現れるなどして、少額の投資が巨額の利益を生む可能性があります。中長期で高いリターンを求めるならば、新興国市場に投資することは選択肢の1つといえます。
ただし、新興国市場への投資には、高い期待リターンに対応するハイリスクが付きまといます。実際、2015年には中国の株式市場で暴落が発生しました。中国のみならず、新興諸国の株式市場ではバブル的な相場が形成されることがあります。
こうしたバブル相場が一気に崩れる場面に遭遇してしまうと、巨額の損失を被る可能性があります。
つまり、新興国市場に投資する場合には、リスクをいかにして抑えるかが大切だといえます。
銘柄分析が難しい
新興国市場に投資する際には、銘柄分析が難しいことがあります。というのも、新興国市場では先進国市場に比べると、開示されている情報が格段に少ないからです。
銘柄分析が難しくても新興国市場に投資したい場合には、ETF(上場投資信託)などを活用する方法があります。ETFなどをうまく活用すれば、個別企業などの分析をする必要性が小さくなります。