父はペンシルバニア大学の教授になりますが、その兄弟にノーベル経済学者のポール・サミュエルソンがいます。
サミュエルソンは現代アメリカ経済学の父と言っても過言ではなく、サミュエルソンの本が経済学の教科書になるのはアメリカでは一般的なことになります。
生い立ちと職歴
16歳でMITに物理学で入学するがその後、転部をして経済学部に移籍。MIT卒業後、ハーバードで博士課程を学ぶ。その後、28歳で史上最年少の教授となる。
1982年-83年にレーガン大統領の経済諮問委員会のスタッフ、91年に世界銀行のチーフエコノミスト、93年に財務省に移籍をして財務次官、財務副長官になる。このとき日本の財務官である榊原英資氏と日米ドル円の協調介入の指揮を執る。
ブッシュ政権誕生時にハーバード大学学長として復帰するも大学経営でのトラブルでプリンストン大学に移籍。その後、オバマ政権誕生時に国家経済会議委員会、委員長に就任。ベンバーナンキFRB議長の後任候補に推薦をされたが辞退をしました。
功績
ローレンス・サマーズといえばアメリカ民主党の経済部門の代表格の知恵袋になります。自身では、自由貿易とグローバリゼーションを推進する中道左派と言っています。実際にレーガン、クリントン政権時には中国外交への扉を開き、またオバマ政権時には自身の専門である財政学を駆使してアメリカ債務危機問題解決のために奔走をしています。
このように、ポール・サミュエルソンを伯父に持つ経済学者としてはかなりの功績と実績を残していますが、その功と実績が自身を尊大な性格にしてしまったため周囲からは好意的に見られない傾向にあります。
将来の大統領候補、ノーベル経済学賞候補とも言われておりますが、ノーベル賞はともかくとして大統領としてはかなり嫌われ者ですので、かなりの疑問符がつきます。