オバマケアとは米国の第44代大統領バラクオバマが就任時の公約として掲げていた医療保険改革を法制化したものを通称してこう呼んでいるもので、中身は医療保険と健康管理を組み合わせたものとなっています。
国民皆保険が実施されている日本と違い、米国は医療はすべて自由診療を基本としていることから医療費は日本では考えられないほど高額になっています。
したがって支払い能力のある国民は民間の医療保険に加入することでもしもの場合に医療サービスを受けたときに保険からの支払いカバーで補うようにしていますが、この保険加入費も決して安いものではないことから、多くの中所得から低所得者層は保険に加入できない状態となってきたのです。
結果診療をうけても支払いができないので病院に行くことができないという、先進国としては実に深刻な事態に陥っていました。
これを解決しようとしたのがオバマ大統領で、6人に1人が医療保険に加入できない問題を解決するため、民間よりはるかに安価な公的医療保険への国民全加入を義務付けたのです。また保険料の支払いが困難な低所得者層にはさらに補助金を支給することで皆保険を目指しました。
オバマケアにもさまざまな問題が
日本は社会保険制度になっていますのでどこの病院に行っても治療を受けることができますが、オバマケアは民間の保険となることから自分の契約している保険会社のネットワークに参加している医師にしかかかることが出来ないのです。
診療ごとに自己負担額を支払うことになりますが、これも保険1065契約のプランによってさまざまです。保険に加入していても手術をしたら医療費が高すぎで自己破産寸前といったことは常に起こりえるのです。オバマケアのネットワークから抜ける医師も多くなってきており実は見てもらえる医院が少なくなっているといったことも出てきており、改定が必要になってきていることも事実のようです。
一方国の負担も膨らんでおり、もとからオバマケアに反対してきた共和党は政権が変わったことからこの仕組みを改定することで国の支出を減らしたいという大きな目論見があるのです。
たしかに無保険状態の国民を大幅に減らすことは出来たものの、その後保険料が高騰しはじめるなど国内で我々が利用している皆保険制度からは程遠いものになっている点にはさらなる修正が必要になってきているのです。
そもそも問題が残されているオバマケアにコスト削減をしたい共和党の思惑が絡むわけですから簡単に改定できるはすもなく、政権が交代しても非常に大きな揉め事になっているのが足元の状況です。