バラク・オバマは、アメリカ合衆国第44代目の大統領です。アメリカ合衆国が始まって以来初のアフリカ系大統領になります。民主党の出身です。
幅広い層の支持を集めて当選
オバマ大統領は、共和党のマケイン上院議員と争った大統領選挙において、幅広い層の支持を集めて当選しました。
まず、オバマ大統領自身がアフリカ系であることから、アフリカ系アメリカ人や、隣国メキシコなどから流入を続けているヒスパニック系アメリカ人などからも支持を集めることができました。
アメリカの人口構成が移民の増加によって変化していることや、マイノリティの権利が認められるようになってきたことが、オバマ大統領の誕生からうかがえます。
外交路線では弱腰になることも
当選時には、「”Yes, we can!”」のフレーズで支持を集め、日本でも話題として取り上げられたほか、演説の上手さから、英語学習にオバマ大統領の演説が使用されるなどの現象も見られました。
また、プラハで行った「プラハ演説」などをきっかけに、ノーベル平和賞を受賞するなど、核兵器の廃絶に向けた取り組みが評価を受けました。
しかし、外交路線では、弱腰の対応となることもありました。特に、中東情勢に関しては、作戦の承認をオバマ大統領が行わないために、作戦が実行されないなどのケースがありました。
経済面では、TPPの大筋合意に到達
経済面では、オバマ政権の下で、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)が大筋合意に到達しました。TPPが成立すれば、環太平洋地域での貿易が一層活発化することが期待されます。
また、大筋合意した時点で、世界の経済大国となっている中国は交渉に参加していないことから、中国に対して一定の牽制を行う効果もあるといえます。