メルケル首相は、ドイツの首相です。連立政権を組み、首相を務めています。
長い在任期間
メルケル首相は、長年にわたりドイツの首相を務めています。隣国のフランスや、海を挟んで向かい合うイギリスで、国のトップが交代しているのとは対照的です。
そのため、外交の場においても、「ドイツ=メルケル首相」というイメージが定着しており、優れた成果を発揮することがあります。
EU問題では批判を受けることも
メルケル首相は、EU関連の問題で批判を受けることがあります。
たとえば、共通通貨ユーロに関する問題では、「ドイツだけが恩恵を受けている」などといった批判を受けています。さらに、ユーロ導入国で財政危機が発生すれば、「ドイツが自国の利益のために、無理をしてでもより多くの国をユーロに加盟させているからだ」という意見が出されることもあります。
メルケル首相はこうした批判についてもうまく切り抜けてきたことで、長きにわたってドイツの首相であり続けています。
大胆な決断ができる
メルケル首相は、大胆な決断をしたこともあります。
その好例が、原子力発電からの脱却です。もともとドイツは「環境先進国」と言われており、環境問題への取り組みに積極的です。したがって、再生可能エネルギーの普及も進めてきました。
それでも、発電時の温室効果ガス排出量が少ないことから、原子力発電も活用する方向でした。
しかし、福島第一原発の事故後、メルケル首相はドイツが「脱原発」に向かうことを宣言しました。将来のドイツのエネルギー政策を転換する大胆な決断を行ったのです。