国交断絶とは、ある国が別の国との平和的な交流を一切なくしてしまうことです。
戦争の際に国交断絶が起こる
国交断絶が起こるケースとしては、戦争の勃発が挙げられます。対戦国に自国の製品を輸出するなどの動きが続いていれば、対戦国にとって有利に働いてしまいます。
したがって、戦争が始まると貿易や人的交流が途絶える国交断絶状態になることがあります。戦争中はもともと軍事産業などに重点がシフトされることにより、国民生活が苦しくなる傾向があります。
対戦国による爆撃などを受けて都市が破壊され、多くの死者が出る場合もあります。加えて国交断絶によって貿易が減少すれば、さらに生活が苦しくなります。戦争は国交断絶をもたらすことで間接的にも国民を苦しめる場合があることがわかります。
極めて厳しい措置
国交断絶は、国家間の関係が悪化した場合に取られる措置の中でも極めて厳しい措置だといえます。
というのも、核実験や過激な武力行為などを行う国に対しては、国交を断絶してしまえばさらに過激化が進む可能性があるからです。というのも国交断絶を行えば断絶された側の国では物資が不足するなどの課題が生じやすくなります。
その結果、国民の間で不満が高まり、内紛の発生リスクが高まります。国家が国民の不満を増幅させすぎれば、さらに武装活動などの非人道的な行為に及ぶ国民が増加する可能性があります。
こうした事態を防ぐため、国交断絶をする前に経済制裁を加えつつ対話を模索するなどの対応がとられる場合があります。
こうした対応をすれば、非人道的な活動が緩められることが期待されます。しかし、経済制裁に激しく反発し、活動を激化させる場合もあります。国際平和の実現のためには、制裁の程度をうまく調整する必要があることがわかります。