金融占星術とは、惑星や太陽、月の動きなどをもとに、相場を予測する方法です。
統計的に有意なことも
「占星術」と聞くと、なかなか信じがたいという人が多くいます。
しかし、金融占星術は、過去のデータを分析すると、当たっていたケースもあることがわかります。
月の例でいえば、満月の日は荒れた相場になる、などといったことが言われています。金融占星術が当たることがある理由としては、意識している人が多いことが挙げられます。
月が満ちたからと言って、企業の業績が悪化あるいは好転したり、ドルが買われる事象が生じたりといったことが直接的に起こるとは考えにくいです。
それにもかかわらず、金融占星術が統計的に見て的中した例がみられるのは、「今日は満月だから、相場が荒れそうだ」という意識を持って市場に参加する投資家が多いからだといえます。「占星術が当たりそうだ」という意識で取引を行う投資家は、占星術が当たった場合の損失をカバーする取引をします。
たとえば、「今日は占星術によるとドルが下落する」とされていた場合、占星術を信じる投資家は、朝方からドル売りを行い、損失の発生を防ぎます。こうした行動を行う投資家が多ければ、ドル売りが優勢となってドルは下落します。
占星術も相場変動も人間心理が影響
占星術も相場変動も、人間心理との関係が深いです。
為替相場を例にとれば、かつては実需に即した取引が多かったのに対して、投機的な取引が増えている現状を考えると、人間の心理状態(センチメント)が変化すれば、相場が変動しやすくなるといえます。
したがって、占星術を気にしている投資家が一定数いる以上は、占星術を信じていない投資家もある程度、占星術の予測に配慮しておくと、相場の動きを読みやすくなる可能性があるのです。