「日本経済団体連合会」の略で、日本の東京証券取引所一部上場企業を中心とする経済団体です。
日本商工会議所、経済同友会と並ぶ経済三団体のひとつですが、経団連の会長職は「財界総理」とも呼ばれ、その影響力は一段上です。
提言がしばしば社会的テーマになることも
経団連はこれまでに様々な政策提言を行ってきましたが、大企業のトップが集まる団体ですので、その提言は基本的に企業目線です。
「残業代ゼロ制度」とも揶揄される「ホワイトカラーエグゼンプション」や、法人税の引き下げ、原子力発電所再稼働の推進など、国民レベルでは否定的な意見も多い政策を次々と掲げ、時の政府にも働きかけてきました。
なお、楽天の経営者である三木谷浩史氏は、経団連が発送電の分離や電力の自由化に後ろ向きであることを理由に退会し、後に新経済連盟を設立しています。
経団連と政治
経団連は戦後長らく、資本主義体制を支える政党が必要との理由で、自由民主党を中心に多額の企業献金を行ってきました。経団連自らが斡旋役となり会員企業に割当額を負担させる方法は「経団連方式」と呼ばれ、政治に対する強い影響力の源泉となりました。
リクルート事件などによる企業と政治の癒着が問題視され、献金の斡旋が中断された時期もありました。
しかし、2004年には経団連の掲げる政策に政党がどれだけ応じたかを評価し、その評価の度合いによって会員企業に献金を求める「政策評価」に形を変えて復活します。
その後の民主党政権下では中断されていた献金斡旋ですが、2014年、自民党との関係修復を図るため、再開を表明しました。