「閑散相場」とは、取引量が少ない相場のことを言います。「閑散」とは暇なことを意味しておりますので、ある意味多くの投資家が「暇になるとき」と言い換えるのが分かり易いかと思います。
祝日などのイベント時に発生しやすい
閑散相場となりやすいのは、祝日などのイベントが発生する場合です。特に、ヨーロッパやアメリカ合衆国といった、相場参加者が多い地域の祝日に当たる場合などは、閑散相場になることが多いです。ヨーロッパやアメリカが合わせて祝日となる時期として「クリスマス休暇」の時期が挙げられます。
「クリスマス休暇」は年末に近い時期からスタートすることから、年越しを意識した取引が行われる可能性もあり、相場には一定の意識を向けておく必要があります。
思わぬ値動きに注意
閑散相場では取引量が少ないがゆえに、普段よりもレートが動きやすくなっています。そのため、予想外の値動きが発生し、ロスカットラインに引っかかってしまうことなどが懸念されます。
ロスカットラインを安易に引き下げることは損失拡大を招きかねないので得策とは言えませんが、閑散相場となることがあらかじめ分かっている場合には、「ロスカット狩り」のようなロスカット発動を狙った売買に左右されないよう、ロスカットラインを引き下げておくことも選択肢の1つです。
また、閑散相場では、逆に思わぬレートが実現する可能性に賭けて、自分にとって有利なレート水準で注文を出し、利益を狙うことができます。個人投資家レベルで、自ら相場を吊り上げるなどの相場操縦を行うことはさすがに不可能ですが、取引高が少ないがゆえに、大口プレーヤーの注文に反応して形成されるやや実態と異なるレートで有利な売買ができれば、利益を上げられるチャンスがあります。