「炭鉱のカナリア」とは、炭鉱で危険が発生する際に、人間よりも早い段階でカナリアが危機を察知して逃げることで、人間も危険が迫っていることを判断できることから生まれた言葉です。為替取引などにおいては、相場急変のサインを指す言葉です。
炭鉱のカナリアの例
FX取引における炭鉱のカナリアの例としては、自分が取引している通貨ペア以外の為替レートや、資源価格の変動などがあげられます。
たとえば、円/ユーロのFX取引を行っている場合、円/ドルの為替レートに大きな動きが見られれば、円/ユーロ相場にまだ影響が出ていなくても、近いうちに大きな変動が起こるかもしれません。
このように、FX取引を行う際には、自分が取り組んでいる通貨ペアの動きだけではなく、「炭鉱のカナリア」になりうるほかのレートについても配慮しておく必要があります。
機関投資家も注視
「炭鉱のカナリア」には、機関投資家も注目していることがわかります。個人投資家に比べて動かしている資金額が大きい機関投資家は、いち早く炭鉱のカナリアが発するサインに気づいて対処しないと、損失額も膨大になってしまいかねません。
そのため、証券会社のトレーダーなどは、自分のデスクの前に多数のモニターを並べ、自分が取引を行っている資産以外の変動についても気を配っています。
こうすることで、炭鉱のカナリアを活用し、損失を避けたり、逆に利益チャンスをゲットしたりすることを目指しています。炭鉱のカナリアについては、個人投資家でもチェックすることが可能です。
複数モニターを設置するところまではいかなくても、様々な指数などに気を配っておくことは有益だといえます。