ジャネット・イエレン、第15代連邦準備制度理事会(FRB)議長、現職になります。
アメリカ史上初めての女性、FRB議長になります。
生い立ちと職歴
ニューヨーク州ブルックリン生まれ、ブラウン大学卒業、イェール大学にて博士課程を得る。ハーバードにて教鞭を振り、その後、FRBエコノミスト、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス講師、カリフォルニア大学バークレー校をにて教授。
前FRB議長「バーナンキ」の下で副議長、その後任について現職。
功績
現在、アメリカの利上げに全世界の注目が集まっていますが、彼女の専門分野は労働市場になります。1914年のフォード社の賃金上昇がフォード社への志願倍率を高め、社員のモチベーションと質が高くなったことが純利益を高めたと結論づける「有効賃金理論」が有名になります。
このように、彼女は労働市場にかなりの関心があり、今の議会証言やインタビュー等においても労働市場へのコメントが多いのが如実にわかります。前任のバーナンキがデフレの専門家に対して、彼女は労働市場の専門家になります。
ですから、今回のアメリカの利上げには労働市場の向上が不可欠であってこれは過去にない例になると思います。
しかし、現在、2015年8月では、労働市場への参加率には問題がないのですが、金利市場、ドル市場にはアメリカの経済成長を阻害する要因が多く潜んでおり労働市場の正常化はシナリオ通りに運んでいますが、他の市場においてはあまり、確実な足取りとは言えない状況にあります。
また、彼女は金利の利上げには慎重な「ハト派」と知られており、今回の利上げは上げても最小限の可能性が非常に高いと思われます。個人的には、今のアメリカの経済成長を多く阻害する要因はシェール不況とドル高になると思います。