ギリシャ共和国は2009年10月の政権交代時、財政赤字が公表数字よりもはるかに大きいことを公表しました。従来は「GDP」比で5%程度とされていた財政赤字が、実際は12.7%に達していたことが判明したのです。これをきっかけとした経済混乱がギリシャショックと呼ばれるものです。
ギリシャ財政破綻の危機
ギリシャは財政赤字を誤魔化していたことになります。それが発覚したわけですから、当然、国としての信用が落ちてしまいました。そしてギリシャ国債が暴落し、資金調達の道が閉ざされたことで資金繰りが悪化して、財政破綻の危機に陥ってしまいます。
結局「EU」からお金を借りることでなんとか持ち応えますが、そのお金を返すあてはなく、今度はデフォルト(借金を踏み倒すこと)という問題が出てきました。
ギリシャショックの影響
ギリシャは人口1000万人ほどの小国に過ぎませんが、EUの一員であったため、世界の経済を大きく揺るがすことになりました。とくに同じEU圏に大きな影響をあたえることになります。
似たような状況にある「ポルトガル、アイルランド、イタリア、スペインも危ないのでは?」と不安が拡大し、それらの国々の国債が暴落。こうした国々の国債を大量に保有している欧州の大手銀行も危ないと見られ、ユーロが急落し、米国、日本なども巻き込み世界同時株安が起こってしまったのです。
このように、ギリシャが財政赤字を誤魔化していたことをきっかけとした経済混乱がギリシャショックです。