「人民元」とは中国の通貨名です。
したがって、その価格は中国政府により上下幅が決められていますが、近年における中国の経済発展と、その規模の拡大により大きな取引ニーズが生まれていることから、徐々にその値幅が拡大される傾向にあります。
中国に強い姿勢をとれないアメリカ
中国は、既に2011年に日本の「GDP」を規模で追い抜いており、米国に次ぐ世界第2位の経済大国となりました。
この事から、完全に人民元を自由化するべきと米国から強く働きかけを受けていますが、現在、中国は世界最大の「米国債保有国」でもあり、こうした交渉における力関係は微妙な位置にあります。
為替取引の視点で見ますと、国内のFX業者や証券会社などでも中国人民元を扱うところが増えており、長い目で見た場合には規制緩和や流動性の向上なども期待できるため、人民元を購入して買い持ちをするという発想も考えられます。
ただ、直近では中国の経済成長率は急激に低下しつつあり、日本よりもさらに加速度的に高齢化が進むことも考えられている為リスクも大きいです。
何より、不動産バブルの崩壊や理財商品の「デフォルト問題」など、日本国内から見ていただけで分かりにくい材料も多いため、扱いにくい通貨となっている事は否めません。