「イースター休暇」は日本では復活祭や復活説と呼ばれているもので、十字架にかけられて亡くなったイエスキリストが死後3日目にして復活し、よみがえったという逸話からこの日を祝う習慣がついており、キリスト教圏ではクリスマスと同様に大きな祝日となっています。
イースターは春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日とされているため毎年お休みは変わることになります。
欧州では長期休暇になる
欧州を中心として海外ではこのイースターの前後に連休が設定される国が多く、欧州では長期休暇になるところが増えています。
通常金曜日がグッドフライデー、土曜日は通常の休暇、そしてイースターが日曜日、さらに月曜日はイースターマンデーと最低でも4日間はお休みになります。
この時期、欧州のほとんどの国はこうした休暇に入ることからFXの取引も行われないことになります。
ただし米国の場合にはそうした休暇は連邦政府が定める祝日の一覧には入っておらず、州が決める各州法によって一部の州ではお休みになる程度とかなり欧州とは異なる状況となります。
米国の民間企業の場合グッドフライデーがお休みになるのは全体の20パーセント程度で、イースターマンデーに至っては7パーセント程度ということですから「欧州とは相当な温度差のある休暇シーズン」ということがわかります。
イースター休暇前には大きな値動きに
FXでは当然のことながら欧州勢はこの休暇前にポジションを整理することが多くなり、日本の年度末とも時期が重なることからそれなりに大きな相場の動きが示現することも多くなります。
日本に居ますと、連休がやってくるという意識がないため通常の取引をしてしまいがちですが、春分の日を超えた辺りから週末が絡む取引には十分気をつけることが必要になります。
特にFX市場の売買の4割近くを扱うロンドン勢が完全にこの時期お休みに入ることから、迂闊にこの時期にポジションをもたないという意識をしっかり持たなければなりません。
土日を挟んで金曜日から月曜日までのお休みとなると時差のある日本では、実質5日分から6日分に匹敵しますので、うまく売買ができなくなるリスクも高まります。
特にこの時期は場ば薄くなるため、ちょっとしたフローがでたり特定のファンドによる故意の仕掛けの売買が登場しただけでも相場が大きく動いてしまうことがありますので、実はかなり注意が必要になる時期でもあります。
東京タイムに東京市場だけしか動かない場合には通常は大きな変化はありませんが、ちょっとしたフローが入るだけでも驚くほど市場が跳ね上がったり下落してしまったりすることが確認されているので、甘く見ずに余分なリスクはとらないことが肝要となります。