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BIS規制とは、銀行に一定比率以上の自己資本を持っておくことを求める規制です。BIS(国際決済銀行)が定めた規制であることから名づけられました。
銀行の倒産を防ぐための規制
BIS規制は、銀行が倒産するのを防ぐための規制です。銀行は、金利収入や手数料収入など、比較的安定した収入基盤を持っています。したがって、平時にいきなり倒産するケースはまれだといえます。
しかし、金融危機が起こるなどした場合には、銀行の資産が一気に減少する可能性があります。例えば、サブプライムローンを含む証券を大量に持っていた銀行は、サブプライム危機の際に資産が大きく減少しました。
アメリカでは公的資金の投入を受ける金融機関もありました。資産が急減した場合でも倒産せずに営業を継続できるよう、BIS規制が設けられています。
BIS規制で認められる自己資本比率を達成するためには、自己資本を増やすか、回収できなくなる可能性のあるリスク資産を減らす必要があります。
こうすることで、ローンの貸し倒れが大量発生するなどした場合でも、一定以上の資本を銀行に残すことができます。
国内業務のみなら4％、国際業務を行うなら8％の自己資本比率が必要
BIS規制で最低限必要と定められている自己資本比率は、国内のみで業務を行う銀行と、国際的に展開する銀行とで異なります。
国際的に業務を行う銀行のほうが、高い自己資本比率が求められています。具体的には、国際的に業務を行う銀行は、自己資本比率が8％以上となる必要があります。
国内のみで業務を行う銀行に求められる4％の2倍の割合に設定されており、より大きなリスクに備えることができます。
