オージーは為替取引の世界では、オーストラリアドルのニックネームとして使われる言葉です。
特に英米人はオーストラリア通貨をこう呼ぶケースが多いようです。豪ドルと日本円の通貨ペアの場合には正式には豪ドル円と呼ばれていますが、それとは別に愛称的意味合いを込めてオージー円などとも呼ばれるようになっています。
豪ドルニュージーランドドルの組み合わせの場合には言いにくいためにオージーキウイなどと呼んだりもしているのです。同じようにユーロ豪ドルならユーロオージー、豪ドル米ドルはオージードルと呼ばれています。世界の先進国が低金利政策をとっている今、オージー通貨はユーロやドルとの組み合わせでもそれなりのスワップポイントを稼げる通貨として有名です。
ただ、資源国通貨だけに中国経済が変調をきたすと直ぐに売られ易くなりますし、金のドルベースでの価格低下にもマイナスに反応しやすい状況となります。
また、欧州でさまざまな経済危機が起きたり、地政学的リスクが発生した場合には、最近では円やスイスフランに逃げるのではなくオージードルを買う動きがでやすくなってきており、特に2010年の欧州「ソブリンリスク」以来こうした傾向がかなり強くなってきているといえます。
ウエストミンスター通貨といわれるだけのことはあり、いまはイギリスの統治下から離れた存在ですが、金融市場的には欧州やUKと極めて近い存在であるといえます。