本日は、ピボットと移動平均線を組み合わせたFX手法を紹介致します。
今回紹介するFX手法は、完全トレンドフォロー型のFX手法で「押し目」「戻り目」だけを狙っていくものです。
押し目・戻り目に絞ったスタイルですので、自然と「もみ合い相場」でのエントリーがなくなります。もみ合い相場で、無駄にトレードして往復ビンタになってしまうという人に「待ちの大切さ」を教えてくれるFX手法になります。
FX手法を解説する前に、このFX手法の強みを2つ上げていきたいと思います。
まず1つ目は、「ストップの位置を明確に設定することが出来る。」ということです。ストップの位置が毎回はっきりとしておりますので、きっちりとしたリスク管理が可能です。
2つ目の強みは、「損小利大」のトレードを実現できることです。必然的にトレンドが発生している場面でのエントリーになりますので、上手くいけばストップ数値に対して20倍以上の利益を獲得できる事もあります。
ピボットFX手法の概要
手法名 | ピボットFX手法@移動平均線とPIVOTを組み合わせてトレンドをとらえる! | ||
---|---|---|---|
開発者 | TOMOZO | ||
勝てる? | 勝てる | ||
取引スタイル | デイトレード | ||
時間足 | 15分足、1時間足、4時間足 | ||
通貨ペア | ユーロ円、ポンド円 | ||
分析手法 | 移動平均線、ピボット | ||
その他選択項目 | 低レバレッジ、順張り | ||
取引市場 | 欧州市場、NY市場 | ポジション保有時間 | 300分 |
FX業者 | 月間取引頻度 | 5回 | |
エントリー注文 | 成行 | 決済注文 | 成行、逆指値 |
勝率 | 30% | 損益レシオ | R-5 |
平均利益 | +50pips | 平均損失 | -10pips |
移動平均線とピボットの設定方法
MT4チャートを使用して、移動平均線とピボットの表示方法から説明していきます。
①まず、15分足チャートに【Moving Averages】20MAを表示します。これが移動平均線です。
ピボットの設定
②続いて、ピボットの表示ですが、これはMT4のデフォルトに入ってませんので、以下のサイトからダウンロードさせていただきました。
真ん中くらいにある pivot.mp4 というファイルです。(右クリック ⇒ 名前を付けてリンク先を保存)
http://www.abysse.co.jp/mt4/indicator_name_p.html
ダウンロードが完了したら、MT4ファイルの場所を開いて 【experts】 ⇒ 【indicators】 に挿入します。
MT4を再起動して、チャートにドロップするとピボットが表示されます。
茶線とオレンジ色の線がピボットです。
ピボットFX手法のエントリールール
それでは、ここから、ピボットと移動平均線20MAを組み合わせた、エントリールールについて、順番に詳しく解説して参ります。
最初のエントリー条件
ピボットを【15分足終値】でしっかりとブレイクしているか?これが、最初のエントリー条件です。
ピボットには、(S1、S2、S3)(R1、R2 R3)がありますが、今回紹介するFX手法は、S1もR1も関係なく、全て取っ払って一括りに「ピボット」と呼びます。
終値ではなく、ローソク足のヒゲでブレイクしていた場合は、「様子見」としてその後の形成を見守ります。
以下の図のように極端にヒゲが長かった場合は、エントリー条件に当てはまりません。
ピボット付近でヒゲを形成するということは、それはトレンドの継続ではなく、相場転換(ピボットでの反落)の合図である可能性が高いからです。
移動平均線の向きと角度に注目!
ピボットを明確に15分足終値でブレイクしていた場合に、次に注目するのは移動平均線20MAの向きと角度です。
買いであれば、20MAの向きが上方向。売りであれば、20MAの向きが下方向。
水平線でなくしっかりと角度がついていることを確認します。
この20MAの角度を確認する事で、トレンドの有無を判断し、騙しの回避が可能になります。
FXの保ち合い相場において、ピボットを使った順張りは上手くはいきません。
「20MAの強い角度=トレンドの発生」ですので、傾きと角度を必ず確認するようにして下さい。
それでは、ここまでの復習です。エントリーするまでの流れは、2つのテクニカル確認します。
1.各ピボットを、「15分足終値」で、しっかりとブレイクしているか?
この2つの条件が揃った時に、始めてモニターの前で集中力を高めます。それまでは、リラックスして待ちます。
具体的なエントリーポイントを解説
それでは、ここから具体的なエントリーポイントについて見ていきましょう。
エントリーポイントは、20MA までの「押し目」「戻り目」を待ちます。
20MAにタッチして、上昇トレンドであれば「陽線」下落トレンドあれば「陰線」が出現したらエントリーします。以下のチャートは、ピボットを終値でしっかりとブレイクして、その後に20MAにタッチして反発しています。
形の良い「陽線」ですので、必ず買いたい場面です。
ここまでが、本ピボットFX手法のエントリールールになります。非常にシンプルですので、簡単に実行していただけると思います。
損切りのルール
次にストップのルールをご説明します。
ストップは、15分足の直近安値 -1pips に設定します。ほとんどの取引において-10pips 程度のストップになりますので、損切りの恐怖に怯えることなく精神的に楽な気持ちでエントリーできるかと思います。
仮に、3連敗しても -30pips と思えば、エントリーに躊躇する事はありません。
私はやりませんが、少しでもリスクを減少させたい方は、15分足の直近高値をブレイク後に、ストップを建値に移動しても良いです。
利益確定のルール
次に利益確定のルールです。利益確定は、2つのルールがあります。
1.基本ルール
エントリー後、思惑通り上昇・下落となった場合、次のピボットポイントまで放置します。
次のピボットまで到達したら、ローソク足の反応を確認します。そして反発・反落の傾向が強いようであれば成行で決済します。これが今回のFX手法の基本パターンです。
2.上昇・下落に勢いがあるパターン
続いて、利益が伸びる嬉しいパターン。FX相場の勢いが強い場合、ピボットが全く意識されずにブレイクしていくことがあります。
その時は、次のピボットポイントを目指す展開をイメージして保有します。そして、次のピボットポイントに到達して反発・反落した場合は決済。勢いよくブレイクした場合は、次のピボットまで保有。この繰り返しになります。
どこまで利益を追いかけるか・・というと15分足チャートを使ったデイトレードですので、ポンド円であれば、最大+200pips のリミットまで保有します。
滅多に+200pips のリミットに到達する事はありませんが、損小利大のFX手法ですので、その1回の「爆益」がトレードの精神的なプレッシャーから解放してくれます。
前述したように、ピボットで反応を示した場合は、利確をしますので、200pips利益か?0pipsトントンか?という極端な話ではありません。ですから、年間に何回かある+200pips “FXボーナス”に挑戦すべきです。
平均-10pips程度 でコツコツ損切りをして、+200pips の利益を稀にでも手にすることが出来れば、当分の「利益」は保証されたようなものです。
20MAとピボットの重なりはチャンス!
稀に、20MAとピボットが同位置になることがあります。意識されるであろう2つのポイントが重なる訳ですから、そこは勝率の高いポイントになります。
2つのポイントが重なり、トレンドが強い場合においては、反発・反落を確認せずに(陽線・陰線の出現を待たず)思い切って逆張りを仕掛けても良いです。
そうすることで、押し目・戻り目をピンポイントでとらえることができます。
ただし、思惑とは違った動きになった場合において、損切りの判断が通常のエントリーよりも難しくなりますので、ある程度の慣れが必要になります。
一瞬の判断で損切りを出来ない方は、通常通りに【陽線】【陰線】を確認してからのエントリーをお薦め致します。
15分足だけではなく、1時間足・4時間足のトレンドの方向に注意!
ここまでは、15分足だけでエントリーや決済の判断をする方法を解説してきましたが、更にエントリーの精度を上げる為には、1時間足や4時間足のトレンドを確認するというのも1つの方法です。
長期足~短期足まで全ての時間足のトレンドが揃う、いわゆる「パーフェクトオーダー」でのエントリーが最も勝率が高いので、15分足だけではなく画面に他の時間軸の足を出してFXトレードする事をお薦め致します。
FXトレードの数をこなしていけば、「勝ちやすいポイント」「微妙なポイント」が分かってきますので、状況に応じて枚数を増減させるなどのリスクコントロールをすると、更に良いパフォーマンスが発揮できるかと思います。
※1時間足や4時間足のトレンドも確認!
過去のFX相場と比較すると通用しなくった感は否めないが・・まだまだいけるぞピボット!
ピボットを使ってFXで一番勝てた時代は、値幅が大きかった「2006年~2010年」です。再度確認してみたところ、この間の成績は圧倒的でした。しかし、近年はすっかり各通貨のボラティリティが低下し、FXでピボットを使う投資家にとっては不利なFX相場が続いています。
ピボットは、前日の値動きを基に、当日のレートが導き出されます。
ですから、前日に平均200pips動くFX相場と、平均100pipsしか動かないFX相場では、当日のピボット間の距離が随分と違ってきますので、勝てなくなるのは当たり前です。
例えば、以下2つのチャートをご覧ください。
1つ目のチャートは、前日の値動き少なかった為に、98pispの値幅に4つのピボットがあります。ピボット間のレートは、平均わずか 25pips程 です。
この距離間でトレードを繰り返しても、良い結果は得られません。
それは、「ピボットを意識するFX投資家が少なくなる」 からです。
一方、以下2枚目のチャートは、前日の値動きが大きかった為に、56pips の値幅に2つのピボットがあります。
先ほどのFXチャートと比較すると、ピボット間のレートが広く、より「各ピボットが意識されやすい 形」です。
チャートを見ているFX投資家が、パッと見、「おっピボットがあるな。手仕舞いしとくか。または、ブレイクしたからついて行くか」と判断し易いのは、値幅の大きい2枚目のチャートになります。
2006年~2010年のボラティリティが高かったFX相場では、2枚目のチャートのような形で、1つ1つのピボット間に幅があり、FX投資家が意識し易かった相場でした。
しかしながら、現在のFX相場は前述したように、ボラティリティが低下してしまい、ピボットを使い頻繁にFX取引できるチャートではなくなってきています。
ただ、個人的にまだまだピボットが「世界中の投資家から意識されているポイント」に変わりはないと思っています。また「チャートの歴史は繰り返す」と言いますから、必ず2006年~2010年のボラティリティが復活する時がやってくるはずです。
ですから、その動きを期待しつつこれからも、様々な角度からFXにおけるピボットの検証を続けていきます。ピボットは昔から好きなテクニカルで、まだ何個か有効なFX手法がありますので、今後、順番に紹介して参ります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
管理人の他のFX手法はこちらからご覧ください ⇒ TOMOZOのFX手法
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