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このページにたどり着いた方は、「海外FX業者には「ゼロカット」というシステムがあると聞いたけれど、XMでは、ゼロカットを採用しているのだろうか?」「ゼロカットを利用できる時の条件は?」などを知りたいのではないでしょうか?
結論を言うと、XMにはゼロカットシステムがあります。さらにXMは、迅速にゼロカットをしてくれる業者としても有名です。
だからといって、ただ安心していてはいけません。確かにゼロカットシステムは、国内の業者にはできない、トレーダーの資産を守ってくれる画期的かつありがたいシステムです。しかし、ゼロカットに頼ったトレードばかりしていては、絶対に「安定的に勝てるトレーダー」にはなれないのです。
この記事を読んでいただくと、XMのゼロカットシステムの概要を理解できることになります。そして、ゼロカットは無謀なハイレバレッジトレードをサポートするためのものではないことを正しく認識し、ゼロカットに頼るトレードをしなくても、XMで大きな利益を手にすることができるという実例まで、お伝えしていきます。
実際に私は、XMでゼロカットにかかったことは一度もありませんし、安定的に資産を増やし続けることができています。その方法については、記事の最後のほうで紹介しています。ぜひ最後までご覧くださいね。
そもそもの疑問。XMや海外FX業者がゼロカットを採用する理由
ゼロカットって、なに?
まず「ゼロカット」「ゼロカットシステム」とはどのようなものであるかについて解説しましょう。
通常の取引、トレーダーとして健全なトレードができる方は、利益確定注文だけでなく、ロスカット(損切り)注文も自分の判断で行います。「この価格になったら自動的に損切り注文が出るように」と予約注文をすることも多いです。損が拡大しすぎないうちにロスカットを行うことで、トレード資産を守り、確実に利益を増やしていくのです。
しかし、稀に急な価格変動が起きると、注文が殺到することで、このロスカット注文が正しく執行されない事態が起きます。「窓開け」と呼ばれる値飛びが発生することもあります。
大きな値幅のスリッページが発生し、やっと注文が通ったと思ったら、注文を出したときのレートとはかけ離れている…。これはたいへんなことです!
健全な資金管理をしていたとしても予想外の動きですから、口座残高がマイナスになることがあります。トレーダーとしては、資金を守るためにちゃんと注文を入れていたのに、それが執行されないなんて…どうすることもできないですよね。
このような状況になったときの顧客救済措置として、海外FX業者では、マイナスになった口座残高をゼロにリセットするサービスを行っています。これが「ゼロカット」とのFX専門用語になって、いつのまにか定着しました。
私の記憶では「ゼロカット」との言葉は、何年か前にXM公式サイトで初めて知った気がするのですが、現在の公式サイトは「マイナス残高リセット」との言葉だけになっていますね。とにかく、サービス内容は同じです。
出典: https://www.xmtrading.com/jp/about
出典: https://www.xmtrading.com/jp/faq
国内FX業者にはゼロカットがない
先の説明と同じ「ロスカット注文が約定されず、スリッページが発生してかけ離れた価格で約定された」ことが、もし国内FX業者でポジション保有中に起きたとしたら、理不尽だろうがなんだろうが、「追証」(追加入金を求められる)決定です。
国内FX業者にはゼロカットによるトレーダー救済システムはありません(理由は後述します)。最大25倍と、XMより安全なはずのレバレッジで取引していても、保有ポジション数によっては数百万円~数千万円のマイナスになることもあり得ます。
しかし利用者は、口座開設時にこのことを了承していますので、支払い義務がきっちり発生します。
このことは、当サイトでわかりやすく漫画にしておりますので、詳しくはこちらをご覧ください。
国内業者の口座開設の際にも、リスクの説明はあります。以下の画面はGMOクリック証券の口座開設申込画面の一部です。しかし、口座開設を申込する時点でこの説明をきちんと読み、「投資元本以上の損失を被る」の本当の意味を理解して「はい」を選んでいる方は、どれだけいるのでしょうか。
出典: https://sec-sso.click-sec.com/join/fxOnlyProspectiveInit.do
一方、XMや海外FX業者は、「ゼロカットシステム」を採用しているところが多くなっています。以下は、XM公式サイトのリスク警告表示です。でもこちらの文章は、投資元本以上の損失リスクはないことも意味しますね。
顧客満足度を上げて取引するトレーダーを増やす目的
海外FX業者がゼロカットサービスを提供している理由は、顧客満足度を上げて取引するトレーダーを増やすためです。「口座がマイナスになった時には、ゼロにリセットします」と断言されていれば、顧客としては、安心して積極的なトレードができますよね。
また、顧客のトレードの取引手数料(スプレッド)だけが利益となるXMにおいては、顧客が安心してトレード回数を増やしてしてくれれば、それだけ多く利益が上がることになります。ゼロカットはある意味、顧客と業者両方にメリットがあるシステムであるといえるのです。
XMは「顧客が多く取引すればFX会社が儲かる」透明性が高い健全なシステム
「取引手数料だけが業者の利益?それ以外を利益にしている業者があるのか?」と思われた方もいるでしょう。はい、あります。国内FX業者は、顧客の負け分がそのまま業者の利益となっています。
国内業者でのFX取引は、インターバンク市場の為替レートは参考にするだけ、自社独自のシステム内だけで買い注文と売り注文のマッチングを行う「DD(Dealing Desk ディーリングデスク)方式」です。
FXの「相対取引」とは、インターバンク市場を介さずにFX業者や顧客の間だけで行う取引のことですから、顧客が負けているときに反対側で勝っているのはFX業者、ということにもなります。
国内業者は各社で異なる独自システムを提供していて、低スプレッドを謳いながら取引量が多い時間帯にはスリッページは発生しまくり、また、インターバンクとわずかに異なるレートが提示されることもあります。
これにより損が拡大している方はかなりいることでしょう。…などなど不当なレート操作が疑われる動きも含め、顧客の損はすべてFX業者の利益となっています。
顧客が負けやすいシステムで取引させられているのでは?と疑うこともできるのではないでしょうか。
他方でXMをはじめとした海外FX業者では、透明性の高い「NDD方式(Non Dealing Desk ノンディーリングデスク)」が採用されています。XMは、顧客からの注文をインターバンク市場に流す仲介の役割だけで、売り注文と買い注文のマッチングには一切介入できない仕組みです。国内FX業者のような、XMと顧客の間の取引などあり得ません。
また、この仕組みでは取引手数料とスプレッド分だけが業者の利益となりますから、顧客に不審がられるレート操作などする必要もないし、レート操作はそもそも不可能な環境です。
どちらが透明性が高くて安心できる取引環境かといえば、当然、国内FX業者よりもXMということになりますよね。「顧客が多く取引すればするほどXMが儲かる」仕組みもご理解いただけたと思います。
マイナスになった残高はどこへ吸収されるのか
「ゼロカット」を行っているFX業者において、マイナスになった残高がゼロにリセットされると、そのマイナス分はどこへ行くのかというと、FX業者が負担しています。FX業者にとっては、顧客の損を多少負担したとしても、それよりも取引回数を多くしてくれたほうがメリットになるようです。
ちなみに日本国内では、FX業者が顧客の損失を肩代わりすることは、法律(金融商品取引法)で禁止されています。
この理由もあって国内FX業者はゼロカットシステムを導入できない、とされています。しかし、そもそもFX業者が好きなように作った独自システム上だけで、インターバンクには注文を出していないのに、都合よく「顧客の損失」が作り出されるのですよね。
それで追証が発生して支払い義務もあるなんて…国も金融庁も、この点は疑問に思わないのでしょうか。
XMのゼロカットは顧客にとってメリットしかないシステム
ここまでの解説でお分かりのとおり、XMのゼロカットは、私たちが日々安心してトレードを行えるためのシステムです。メリットばかりで、デメリットは思いつきません。
なによりも、自分には一切落ち度がないのに、ポジションを持っていただけで、ある日突然、理不尽かつ膨大な借金を背負わされる可能性もゼロになることが、最も大きな安心でありメリットであると言えるのではないでしょうか。
XMのゼロカットにおける実績と他の業者の対応@スイスフランショックを例に
日本のFX業界は、依然として国内FX業者の存在感が非常に強いです。海外FX業者はなんとなく危険そう、高レバレッジはリスクも高いんでしょう、という中途半端な情報に踊らされて、敬遠している方がまだまだ多いことも事実です。
そんな日本においても、約5年前、一転して多くのトレーダーに「ゼロカットシステムがある海外FX業者」が国内FX業者よりも優れているとして、注目される事件が起きました。2015年1月15日に発生した「スイスフランショック」です。
スイスフランショックの概要を説明しておきますね。この頃は、ギリシャ経済危機によるユーロ不安から、特にヨーロッパ内ではスイスフランに資産を移動させる需要が増え、スイスフラン高が進んでいました。
スイス国立銀行は、2011年9月に設定した「1ユーロ=1.2スイスフラン」の上限を守るために、たびたび為替介入を行ってきたのですが、守りきれなくなってきたことで、この日「もう為替介入は止めます」と突然発表したのです。このことで、上記のような歴史に残る値動きが発生しました。
スイスフランショックについて、このとき相場と投資家にどんなことが起きたのか、詳しく知りたい方は、こちらのサイトなど参考になると思います。
https://fx-lony.jp/nyumon/suisu_shock
確実にゼロカットを実行したXM
対スイスフラン通貨ペアのポジションを保有中だった世界中のトレーダーには、当然影響が出ました。XMのユーザーにも、口座残高が一時的にマイナス何千万円にもなった方が続出したようです。
しかし、XMはきっちりと全顧客の「ゼロカット」を行いました。このときの詳細は、現在もXM公式サイトで見られます。
https://www.xmtrading.com/jp/important-notice-update-on-chf-3674
私もリアルタイムでこの相場を見ていましたが、とにかく大混乱でしたので、ポジション保有中のユーザーは不安で不安で仕方がなかったと思います。このような中XMでは、顧客を安心させるためにと、「スイスフランの影響はありません」との内容を、翌日1月16日にメール配信もしています。
XMは「影響は受けていない」と言い切ることができましたが、「ゼロカット」を採用している他の海外FX業者は、顧客のマイナス分をカバーしたことで軒並み大損失となりました。世界的大手の「アルパリ」など、この事件の影響で廃業せざるを得なくなった業者もあります。
【最悪な対応】海外FX業者のなかでも追証を請求したのがFXDD
「有事のときには、海外FX業者の方が対応がよいのだ」とも言い切れないのが難しいところです。中には顧客を事実上捨てたとさえ言える対応をした海外FX業者もありました。
「FXDD」。当時はXMと並ぶぐらい、知名度はかなり高かったと記憶しています。私も口座開設をしようかとサポートに問い合わせたことがあるほどです。しかしこの業者は、「ゼロカット」を顧客に約束していたにもかかわらず、スイスフランショックのときには対応しきれなくなったという勝手な理由で、マイナス残高になった顧客に追証を請求しました。
この行為は、顧客の信頼を大きく裏切るものです。現在は業者として存在してはいるようですが、検索ランキングにはもう名前が挙がらないぐらいになっています。
XMのサービスと顧客に対する姿勢は、このような業者とは一線を画します。
ところで、影響がないことが分かったXMのユーザーが胸を撫で下ろしていた頃、国内FX業者のユーザーたちはたいへんなことになっていました。
スイスフランショック後、焼け野原状態になった国内FX業者
以下のサイトは永久保存版といってよいと思います。このスレッドでは-1700万円、-4300万円、-9200万円の損失という恐ろしい金額が並んでいますので、ぜひ一度読んでみてください。
http://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/42908646.html
追証を請求された方々がその後どうなったのかというと、精神を病んでしまった方や離婚してしまった方、自己破産した方などさまざまです。自己破産するしかなかったということは、やはりFX業者への追証の支払い義務自体は、撤回できなかったことになります。みなさん一生残る傷を負いました。
なお自己破産すると、結果として追証の支払い義務も免除になるわけですが、原因になった取引にギャンブル性があることが裁判で認められてしまうと、支払免除とはならないそうです。ハイレバレッジ取引はギャンブルの疑いをかけられやすいことも、ここに付け加えておきます。
XMのゼロカットが執行されるまでのフロー
XMのゼロカットがどのような流れで執行されるのか、概要を解説しましょう。
1. 口座残高にマイナスが発生
取引口座の残高がマイナスになり、「有効証拠金」の金額もマイナスになります。
2. 相殺される
取引クレジット(新規口座開設ボーナス、入金ボーナス)がある場合は、ボーナスで相殺されます。含み益のあるポジションを保有中の場合、決済するとマイナス分はそこから相殺されます。
3. そのまま待つと、口座残高の数字がゼロに変わる
相殺するクレジットや利益がない場合、または相殺されてもまだマイナスの場合、そのまましばらく(数日かかるとの情報もあります)待つと、マイナスの数字がゼロにリセットされます。
XMには顧客の口座残高がマイナスになったことを自動検知するシステムはありませんが、不定期にチェックはする仕組みはあります。この不定期チェックが行なわれたタイミングでマイナスが検知されれば、そこでリセットされるのです。
XMでゼロカットの執行を早める方法
「不定期にチェックされて自動リセットされるまでなんて、待てない!」という方は、ゼロカットの執行を早める方法があります。以下の方法で「口座残高を変動させると、マイナス分がゼロにリセットされる」ことになっていますので、参考にしてください。
1. 取引口座に追加入金する
一番確実かつ速い方法です。XMとして最も推奨していて、XM公式サイトのQAにも「新たにご入金頂き次第」と明記されています。
2. XMPをボーナスまたは現金に換金する
XMPは、取引を終えるたびに自動的に貯まっていくポイントです。貯まったポイントは取引ボーナスまたは現金と交換することができます。交換手続きはXM公式サイトの会員ページで行います。
なお1ポイントあたりのレートは、取引ボーナスを選ぶか現金を選ぶかによって変わります。取引ボーナスの方がレートがよく、また現金に交換にできるのは、会員ステータスがダイヤモンドもしくはエリートレベルの場合のみです。
口座残高リセットを目的に換金するのなら、「取引ボーナス」を選ぶのでよいでしょうね。なお交換はUSドルで行われ、XMのドル円レートで換算されて取引口座に振り込まれます。
XMP ÷ 3 = 取引ボーナス(USドル)交換可能ポイントは3XMP以上、3の倍数です。
XMP ÷ 40 = 現金(USドル)交換可能ポイントは40XMP以上、40の倍数です。
3. 他の口座の資金を、マイナスになっている口座に移動させる
複数口座を開設して利用している場合、残高がある口座からマイナスになっている口座に資金を移動することで、マイナス残高はゼロにリセットされます。
このときの金額は、移動させた金額でマイナスが相殺されることはなく、残高ゼロにリセットされてから、移動させた金額が口座残高に反映されますので、ご安心ください。
XMでゼロカットがされない4つの原因と対応方法
予想に反して、口座残高がなかなかゼロに戻らない、というときには、以下をチェックしてみてください。
1. 自動リセットまでの時間は、思ったよりかかることもある
「ただ待つ」場合の自動リセットは、いつ行われるかタイミングが明確ではありません。数分でリセットされるときもあれば、数日そのままということもあります。待ってもいいならそのままでいいのですが、なにか変だと思ったら、次以降の項目に当てはまらないかどうか、チェックしてみてください。
2. 決済していないポジションがある
マイナスになった口座残高がゼロにリセットされるのは、上記のフローで解説した「2. 相殺される」が行われたあとです。
せっかく含み益だから、とポジションをキープしておきたい気持ちも分かりますが、それでは相殺の処理ができないことになるため、次のステップである「マイナス残高リセット」も行われません。
決済するとマイナスと相殺されて、利益が減ってしまうのは残念ですが、この状況では仕方がないです。決済しましょう。
3. 追加入金の順番を間違えた
「追加入金するとゼロにリセットされる」ところだけを理解して、ポジション決済前に追加入金や別の口座からの資金移動をしてしまった場合、ゼロへのリセットは行われませんのでご注意ください。追加された資金はマイナス金額の相殺に使われるだけです。
なによりもまずは「ポジションをすべて決済することが先」であること、覚えておきましょう。
4. 口座残高がマイナスになった理由が、不正なトレードによるものである
XMでは、同一口座内での両建ては禁止されていませんが、大幅な値動きが容易に予想できるときなどの直前の両建て、例えば週明けの窓開けを狙った両建てや、指標発表時間直前の両建てなど、ゼロカットシステムの救済措置を逆手に取ったトレードで利益を上げようとする行為は、不正取引として認識されます。
裏ワザ手法として解説しているサイトもありますが、安易に真似して被害をこうむるのはご自身です。
ゼロカットが執行されないばかりか、やり方が悪質であると判断された場合には、利益の没収や口座凍結の可能性もあり得る危険な行為です。絶対にやめましょう。
ゼロカットシステムはあくまでも「やむを得ない状況が発生したときの救済措置」であるXMの良心的なサービスであること、今一度認識しておいてください。
もし、「自分は不正取引したつもりはない。それなのに残高がゼロにリセットされない」という方は、全ポジションを決済してあることを確認したうえで、XMサポートに問い合わせして事情を説明し、詳しく調べてもらいましょう。
複数口座を保有している場合のゼロカットはどうなる?
XMは、1人(1つのメールアドレス)につき最大8つまで口座開設して同時に運用することができます。このうち1つの口座だけで残高がマイナスになってしまった場合、ゼロカットはどうなるのでしょうか?
この答えは、「マイナス残高が発生している口座だけ適用される」です。他の口座の資金が自動的に充当されて相殺されるようなこともありません。ご安心ください。
XMのゼロカットは何度でも適用されるのか?
XMのゼロカットに、利用回数の上限はありません。何度でも適用されます。
なお、「何度でも利用できるから、安心してゼロカットを利用しよう!」と謳っているFX情報サイトもあります。しかしこのようなおすすめをしているサイトは、「勝てるトレーダー」になるための情報を提供しているサイトとはいえません。
ゼロカットとは「残高がマイナスになって、ゼロにリセットされる」こと、つまりは「口座を飛ばした」状況です。実際に執行されるときの状況をよく考えてみると、何度も利用するべきものではないですよね。
ゼロカットに頼るようなトレードは絶対にすべきではない
また、スイスフランショックのような突発的な異常な相場を除いた普段の相場でのトレードにおいて、ゼロカットシステムに頼っているとしたら、「自分の判断で損切りをしていない」こととイコールです。
ゼロカットシステムを何度も利用してしまうのは、損切りができない「勝てないトレーダー」である証となるだけです。
ゼロカットのサービスはあくまでも、損切り注文が執行されなかったときのための最後のセーフティーネットです。先にも別の言葉で解説したとおり、ゼロカットは「投機」に失敗したときのセーフティーネットのためにあるのではありません。しっかりと計画的な損切りを行い「投資」として、FXトレードを行っていくことが大切なのです。
最大888倍までレバレッジをかけられるXMは、「短期間で爆発的に稼いでやる!」と意気込んで口座開設する方も多いです。煽って口座開設を勧めているような情報サイトも実際、多いです。
しかしその考え方は間違いで、レバレッジ100倍程度のトレードだけ続けているのでも、安定して稼げる手法さえ見つけられれば、資産を爆発的に増やしていくことは充分に可能です。
ゼロカットとは無縁、なのに資金を爆発的に増やしていける具体的方法
以下のシミュレーションをご覧いただくと、この意味を理解していただけると思います。
過去検証と少額でのリアルトレード検証を終えて、以下の手法が確立できたとします。この手法に、ゼロカットになど縁のない、安全な資金管理とポジション管理を適用してみます。
まず内容を説明させていただくと、最大の連敗数は「7」を想定しています。なお実際の検証中は5連敗が最大でした。
連敗すると、当然ですが資金が減る一方なので、持てるポジション数も限られてきます。このため、7連敗を想定するにあたって、レバレッジ100倍以下で運用することが必須になります。
ということで、レバレッジ100倍、1万円からスタートして複利で運用した場合の1年後の口座資金を見てみましょう。なお、計算を分かりやすくするため、1ドル100円のときに「ドル円」で運用したとします。
1か月目と12か月目の赤の数字をご覧ください。1万円から4千万円にまで増えています!
やり方は、「実効レバレッジ100倍での運用」を基本ルールにして、増えた資金を元にロット数を徐々に増やしながら複利でトレードを続けていきます。
8か月目にはXM上限の「50lot」に達しますので、そこからはレバレッジが自動的に下がることになります。ここからはロット数が固定となるため、利益額も固定です。トータル資金は増えていくので、12か月目の実効レバレッジは「13倍」まで下がります。リスクを落としながら安定運用ができるようになっています。
なおこれはあくまでも机上の空論であり、実際にはこんなにトントン拍子にいくことはありません。毎月の獲得pipsには当然バラツキが出るでしょうし、ときにはマイナスになる月もあるかもしれません。また、本来の正しいリスク管理の観点では、利益分は全て次の月の運用資金に使うのではなく、一部出金するのが正しい方法です。
などなどを考慮したとしても、ゼロカットなど全く無縁の「レバレッジ100倍以下」の安全安定運用でも、文字どおり「爆発的に」資金を増やせること、お分かりいただけたでしょうか。
また上記のシミュレーションでは、1回あたりの「負け平均 10pips」として月8回まで、計80pipsの損切りが発生することも想定しています。このように、10pipsマイナスになったところで毎回確実に損切りを執行するのが正しいトレードのやり方であり、ゼロカットになってしまうとしたら、間違いなく損切りをコントロールできない方だと言えるでしょう。
損切りを自分でコントロールできれば、ゼロカットにはならない
損切りを自分でコントロールできれば、ゼロカットを利用する状況は、よほど運が悪くない限りはないだろうといえます。事故に巻き込まれるようなものです。ここ15年でもスイスフランショックだけでした。
ちなみに、2008年9月のリーマンショックの相場は値飛びにはなりませんでしたので、自分の判断で損切りを執行する時間は十分にありました。
また、週明けの窓開け相場発生でゼロカットになる懸念については、証拠金が少ない方は、「週をまたがずにポジションをクローズする」ルールを自分に課すことで、対応は可能と考えます。
ゼロカットを繰り返していると、失敗だと感じないから何も学べない?
最後に。事故といえば…で少々話がそれます。先日、車を運転中に初めて接触事故を起こしてしまいました。
しかし誰にも怪我はなく、車の修理費用は保険会社が全額負担してくれることになったからなのかどうか、「大変なことをしてしまった」感覚が全く湧いてこないのです。自分で自分に驚きました。失敗から学ぶはずが、学べた感覚もまるでありません。これではまた同じことをしてしまうのではないか、と少々気がかりです。
同様にXMのゼロカットも、ありがたいセーフネットではあるのですが、口座を飛ばしてしまうとは本来は大変なことなのに、大変だという感覚がないまま、同じことを平気で繰り返すトレーダーになってしまう可能性も実は潜んでいるのではないかと思いました。この観点からも、ゼロカットを何度も使う機会は、作らない方がよいと思います。
ゼロカットやロスカット(損切り)はXMにやってもらうものではなく、自分で行うものだということ、そして、普段のトレードでゼロカットが執行されるとしたら、それは手法に問題があるのだということ、また不注意だったり恥ずべきことだったりするトレードだったかもしれないと、肝に銘じておくべきではないかと思います。
まとめ
・XMのゼロカットは、顧客の満足度を上げる、メリットしかない素晴らしいシステム
・しかしゼロカットを過度に当てにしていると、勝てるトレーダーにはなれない
・ゼロカットにならないトレードができるようになるべき!
スイスフランショックという悲劇が起こったにもかかわらず、国内のFX業者は、ゼロカットシステムの導入を検討する気配さえありません。金融商品取引法を盾に対応を見送り続けること、日本人として情けなく残念に思います。国内のFX業者は私腹を肥やすことしか考えていない確信犯ですから、これからも変わることはないでしょう。
スイスフランショックは、前触れなくあまりにも突然のことで、防ぎようがなかったといえますが、それ以外の「〇〇ショック」と呼ばれる大暴落・大暴騰は、実は自らの判断で資金を守る時間的余裕は充分にありました。
これらの相場でゼロカットを経験したという方は、リスクの高い手法を使っていたということになります。次の異常相場が起こる前に、早い時期に現在のトレード手法を見直した方がよいと思います。
「どうしたら、ゼロカットにならないトレードができるのか」が大切なポイントです。その答えは、私が執筆した無料Ebookに全て詰め込まれています。ぜひ一人でも多くの方にお読みいただきたいと思います。