資源国ゆえの金利の高さ
オーストラリアで日常的に利用されている通貨、それがオーストラリアドルです。日本では豪ドルと呼びます。米ドルやユーロ、円、英ポンドには及びませんが、取引量も多く人気の高い通貨です。特に、2000年台中盤には高い人気を誇りました。
最大の魅力と言われているのが、金利の高さです。米国や、イギリスなどを凌ぐ高金利を、長年維持しています。その理由は、オーストラリアが持つ豊富な資源にあります。
資源国ゆえに、物価に左右され易い一面を持っていたオーストラリア経済。物価が上がるという事はインフレとなり易く、それは資金不足に繋がります。この資金不足を補おうと、高金利に設定した豪ドルを売ろうという政策に出たのが全ての始まりだと言われています。
豪ドルを使ってFX取引する際は、その高金利を狙ってスワップでの利益を得るというのが一般的です。(豪ドルは、2008年には7%台という高金利政策をとっていましたが、2013年10月現在の政策金利は2.50%)
スワップの恩恵は少なくなってしまったものの、まだまだ他通貨と比較するとトップクラスです。
また、値動きも他の通貨と比べて比較的大きいので、為替差益による利益も十分に見込めます。高金利の豪ドルを長期間保有すると、それだけで受け取れる金利も大きくなるので非常に魅力的です。
豪ドルは先物価格に左右されやすい
では逆に豪ドルのリスクですが、現在オーストラリアは経済的にも非常に好調な国で、考えられるリスクそのものが少ない傾向にあります。
ただし、オーストラリアというのは前述したように、豊富な資源を有する資源国なので、原油などの資源の価格に左右される一面も持っています。
その為、何かのきっかけで商品価格などが下がってくると、投資家が一斉に通貨を売りに出すので、取引量の絶対数が米ドルなどより圧倒的に少ない豪ドルは瞬く間にその価値を落とします。
こういう事が実際に起こり得るのが豪ドルなので、取引を考えている方はその辺りをしっかりと理解した上で取引するようにしてください。