かつては世界の基軸通貨だったポンド
為替相場でも代表的な存在で、かつて世界の基軸通貨として名を知らしめた通貨が英ポンドです。
紳士の国英国の通貨であり、第二次世界大戦が終戦を迎えるまでは、英ポンドが世界の基軸通貨でした。しかし、第二次世界大戦後、経済の中心が英国から米国に移ると徐々に取引高が少なくなり、現在では、米ドル、ユーロ、日本円に続き4位まで順位を落としております。
しかし、4位とはいえ、ポンドは個人投資家に人気のある通貨です。ポンドを取り扱うのに個人トレーダーが多いのは、それだけ大きな魅力があるからだと言えるでしょう。
その魅力は何なのか?それは、FX取引で代表的な、米ドルやユーロ、円などと比べた場合、英ポンドは短い期間で激しい変動を見せる場合があるのです。その為、短期決戦による為替差益を狙うトレーダーには非常に人気が高いのです。
ポンドは高金利通貨でもある
英ポンドの魅力は短期間でのレート変動が挙げられますが、それ以外にも魅力があります。それは、金利の高さです。ヨーロッパ圏内でも独自の経済を築いてきたイギリスでは、自給率が高い国としても知られており、ユーロの影響などを受ける事もなく高い金利をキープしています。
金利が高いという事で、スワップポイントを利用した運用がし易い通貨です。短期間での価格変動による為替差益を狙いながら、スワップポイントによる利益を狙う事も可能な通貨です。
その値動きの激しさから悪魔の通貨の呼び声
為替変動も大きく、金利も高いとあって人気の英ポンドですが、そこにはリスクも付いてまわります。英ポンドのリスクは、メリットとしても挙げた短期間での価格変動です。
短期間で価格が変わるという事は、それを利用して大きく儲ける事も充分可能ですが、逆に大きく損をする可能性もあるという事です。正に諸刃の刃と言えるでしょう。
最近の相場では見られませんが、リーマンショックが世間を賑わせていたころは、たった一日で、500pipsのレート変動も数多くありました。為替差益を狙う場合には、常にリスク管理を徹底する必要があります。また、イギリスの経済指標は大きく動く可能性が高いので、常に発表の日程や、情報収集を心掛けておくことも重要です。
スワップで利益を得ていく場合も、レバレッジを高く設定し過ぎると、突然の価格変動に巻き込まれ強制退場となる事もあるので注意が必要です。