読み込み中...おはようございます。イラン政府がアメリカの制裁に反発をし、イラン情勢が緊迫の度合いを増しています。今回は、その解説と、直近のドル円の動きの解説になります。
ドル円の動きについて
きのうは、ドル円が月曜の寄り値110.69円からの0.5パーセント下落で110.14円が目途になるであろう、という話をし、この場合、あくまでも目途の話であって、破るかもしれないということでした。
結局、下押し圧力に負け、さらに0.25パーセント下落の109.9円で止まりました。ここで止まるであろうという根拠は。4時間足でした。
今回の下落はゴールデンクロスもどきのクロスを3回達成するという条件を満たしていますので、ここで止まる可能性が高いというように解説をしました。
今回の下落はゴールデンクロスもどきのクロスを3回達成するという条件を満たしていますので、ここで止まる可能性が高いというように解説をしました。去年の動きからは5/8から戻りを開始する予定でしたが、上値にいけばいくほど、大量の買いのカットが続出し、上値を抑えられる形です。じゃ、いったいいつから戻り始めるのか？ ということに焦点は絞られます。 こちらは1時間足になります。
ご覧いただいてお分かりになると思いますが、1時間は2回しかまだゴールデンクロスもどきをやっていませんので、もう1回必要になるということです。
ただし、前からの経緯をみていくとこの数のカウントは本当にあっているのか、という疑問もわきます。参考までに5分や15分は3回のもどきをやってから戻り始めているのですが、1時間だけがきれいに決まらないという状況です。
このことは、たぶん(？) 今まで触れてこなかったことですので初めて記すことになるかと思います。見るのは全部の足をみている、ということです。そういえば、月足の10.30はデッドしていたような気がしますね。戻ると思うけど大勢は円高方針ということです。
イラン情勢の解説
イラン情勢がかなり怪しい雲行きになってきています。きっかけは、やはりサウジだったと思います。ご存知のようにサウジは昨年の年末のトルコ、イスタンブルのジャーナリスト・カショギ氏暗殺事件にて国際社会から孤立をしていました。
その際に問題となったのは日本、韓国、中国、インドなどの重油需要でした。重油は火力発電などに使い、その需要は冬場を控え、イランからの輸入が途絶えるのは原油価格に大きな影響を与えることが心配されました。
その代替の輸入候補がサウジだったのですが、カショギ史暗殺事件でサウジから安易に輸入することはできません。ですから、アメリカは特例としてイランからの重油の輸入を日本などに時限で解除をしたのです。
今回、5/1のイラン制裁更新では、重油を含む、すべてのイラン産原油の禁輸にしたのです。つまり、サウジの制裁を解除するのでイランから輸入していた原油はサウジに代替するようにということです。
そのサウジは、4月中旬から国営石油会社のアラムコの起債を行い、その応札に多くの投資家が参入をしています。この結果、イラン制裁の強化から、関係するサウジの制裁が解かれたと考えるのが妥当だと思います。
つまりイラン重油は、サウジによって代替されることになったのです。当コラムでも、以前にサウジの実行為替レートが急騰をしていることを紹介しました。結局、原因はこれだったのです。
そのほか、主な重油な産地でありベネゼェラやリビアでも動きがありました。欧州がイラン制裁に前向きになるのは、リビア産重油が確保できたのでイラン制裁に前向きなのです。こうやって考えていくと、かなり国際的なイラン包囲網が完成しつつあるのがわかると思います。
イラン制裁の目的はイスラエルの権益保護、シリア問題への介入が密接にかかわっています。どちらにしろ、本日は中国のCPI、PPI、アメリカがPPIの発表になります。
特にアメリカPPIのコンセンサスが低すぎることが問題です。12月からドル安なのでPPIは3月から上昇をしなければいけないのに、コンセンサスは下がる予想。間違ったコンセンサスほどおいしいものはないとは思います。
（この記事を書いた人：角野 實）
