おはようございます。各国の事情についてはいろいろ書かなければいけないことがあるのですが、イギリスは25日に欧州委員会にて離脱合意の決議を行います。
世間は、やっぱり極悪人であったカルロスゴーンに注目が行っているのですが、FXにはあんまり関係ないと思います。今回は現在のイギリスの状況と今後の展望の話をしていきたいと思います。
現在の状況
内閣で、離脱についての合意形成にいたり、欧州委員会の了承も得た状態。そして25日の欧州委員会で議案を承認するか否かの決を採るという段取りになっています。
一見、順調そうに見えるのですが、実は、このイギリス、メイ政権の内閣の了承を得たといっても、以前も記したようにこれに反対した閣僚4人が辞任をしている状態です。
そして後任候補は、この内閣の採択に反対と表明し、実質、拒否をしています。その内閣を離脱した閣僚が中心となって、内閣不信任案が提出されることが検討されています。
イギリスでは内閣不信任案を提出するのに、賛同する人の人数が定められており、その人数がすでに達したという報道もありましたが、それを取り仕切る日本でいえば、総務会長みたいな人がこれを否定しています。
上手く、説明できているかどうかよくわかりませんが、要するにこれから欧州委員会でブレグジット承認の採決を取るのにしても苦難の道。そして、イギリスではブレグジット承認の国会議決の前にメイ首相が退陣に追い込まれる可能性もあるということです。
肝心のブレグジット承認のイギリス議会通過は、与党が過半数を握っているとはいえ、与党の中にも強行に反対する議員が多数おり、正直な話、議会の承認など現時点では通らないでしょう。
上記の説明をみても、おわかりのように、まだまだ、苦難の道ですし、最終関門である、議会がいまだにこのブレグジットの採決が通らない可能性があるわけです。
あくまでも現時点での話であって、すぐに変わりますので要注意です。なお、議会承認は年明けと記していましたが、12/10に、これもまた変更になったようです。
要するにイタリーも、クリスマス前にまた決着するのでしょうし、イギリスにおいては悲惨な状況がもしかしたらクリスマス前にくるかもしれない、ということです。
これでイタリーのことも調べなければいけないと思うと本当に、イヤになってきます。イタリーなんぞ、とっとと、G7から外せばこんな騒動にもならないのに、とも一瞬よぎりますが、どうなのでしょうか。
そのうえ、ドイツの情勢も調べなきゃあかん、と思うと、もう、本当にいや。そして、ついでに明日は南アフリカのことも書かなきゃあかんと思っています。余計なことすんじゃねーよ、というのが本音。南アめ、と思います。以上、単なる愚痴。
今後の展開
ともかく、イギリスの問題は複雑な問題が絡みあっており、どうなるか予断を許さない状況です。ポンドにおいては、少なくても議会を通過するまでは、安心して買えないような状況になると思います。
昨夜、なんだか意味不明にマーケットが棒立ちになりましたが、何が材料なのかも調べる気も起きません。そもそも感謝祭でマーケットは異常な薄商いです。
ただ、世界の状況は、きのうも記したように、去年と同じパターンになると思っています。要するに去年は株も通貨も11月の末から急騰をしたのですが、これはアメリカの年末商戦がスタートダッシュというよりも、スタートでpeakをつけるような爆発的な売り上げを達成したからです。
そこでアメリカは、去年も各種指標が悪化傾向にあったのですが、GDPの7割を占める個人消費が好調なら、何もかも買い、だとなったのです。
今年の年末商戦は、いくらミシガンサーベイの消費者信頼感指数、期待指数が下がったとしても、賃金と失業率をみれば、去年よりも売り上げることはほぼ間違いないことです。
そこで、株やドルを弱気しても仕方ないでしょ、ということです。去年と同じといっても、アメリカのGDPは7-9月期で年率3パーセント上昇なのですから、ドルは去年よりも、3パーセント上で推移をするということです。日本はマイナス1.2なのですから、円高になり、去年以上に円安にいくか、いかないかといえば、たぶんいかないでしょうね、経済指標の言う通りならば。
しかし、テクニカルでは115-6円という線も出ていますのでよくわからん、というのが本音なのです。で、クリスマス明けに、やっぱりアメちゃん悪かったと言って、急落するシナリオを描いているのです。
つまり年内はドル高で推移をしていると予想をしていますので、対ドルに対して、ユーロやポンドが上がりっこないと思います。トレーダーや投資家を殺すのにはボラタリティーをなくせば、かんたんに完遂できる、という至言が身にしみている那須、今朝は初雪の朝でした。
(この記事を書いた人:角野 實)