おはようございます。アメリカ株が急落した割にはドル円が大した円高にならないな、と思っている方は多いと思います。
この回答は、去年から今年の年初にも解説をしましたが、明瞭で「ドル高」だから、という説明で終わります。本日は、金利を絡めてお話しをしていきましょう。
ツイッターに注意
きのう、いきなり、ツイッターにトルコや南アの金利をたぶん、リアルで見られるものを掲載した理由がなんとなく、わかった方は多いこと祈りますが、いかがでしょうか?
たぶん、そんなにも多くはないと私は考えています。だいぶ前からあのサイトは見つけていたのですが、紹介するつもりはあまりありませんでした。きちんと金利を見よう、と思った方は検索をしてあのサイトを見つけるだろう、と思っていたからです。
で、なんで、きのう、いきなり掲載したかといえば、たぶん、アメリカの金利が上昇するだろうな、と思っていたからです。ここ最近のアメリカ金利は下落をしていたことをみていた人となるともっと少なくなるとは思います。
たぶん、実数は0になると思っています。チラチラと連日、アメリカの金利に関しても書いていましたが、実際にウォッチをする人はそんなにいないと思います。
こういう現実をきちんと認識すれば、これは有効だよ、と儲けている人や、良く知っている人がいっても、実際にやる人は本当に少数ということを知っておけば、実際にやるか、やらないかで、大きく成績が変わると認識したもの勝ちになるということです。
特段、私が言ったことをやりなさい、なんてことを言うつもりは毛頭ありませんが、知識として知って、実際にやらないのは非常に私からみればもったいないと思います。
ともかく有益な情報を知っても、実際にやる人は本当に少数である、ということを知っていれば、自分がどうすれば成績が向上するのかは誰でもおわかりになると思います。
では、肝心なアメリカの金利の話です。まず、今週に入ってからのアメリカ株の急落が始まっていますが、それ以前からアメリカの金利下落というのが始まっていました。
債券の基本として、金利が上昇すれば価格が下落し、金利下落ならば、価格は上昇になるのです。そして、相反した事実に、株価が上昇すれば、金利は低下(すなわち債券価格上昇)、株価が下落すれば金利は上昇(すなわち債券価格下落)になるということです。
そして株と債券の相関に比べれば、薄いのですが、債券価格とイコールの関係としてドル価格になります。これが、基本です。
書いてあることを知らない人にとっては何を言っているのかさっぱり理解できないかもしれませんが、こんなものは慣れの問題で、面倒くさいと思ってもマスターすれば相場の見通しに必ず役に立つと思います。これこそ、めんどくさいと思ってやらない人が9割なのです。
実践的な説明
まず、株価が下落している間にアメリカの債券価格は上昇していました。すなわち、金利は下落していたのです。これは、何を意味しているかといえば、株価が下がれば、相対的に債券の価格は上昇しますので、ファンドは株を売り、債券を買っていたのです。
すなわち、いままで債券売り-株買いのポジションを保有していたのですが、それをアンワイド(解消)していたのです。だから、株が売りになり、債券が買いになっていたのです。
ファンドが買わない、株が上昇するか、といえば、するわけがない。ということです。だから、株価が急落しただけの話なのです。反対に債券価格は上昇して、金利は下落したのです。
ところが本日の外電、入電がニューヨーク株は大幅な下落です。アップルの株が暴落したから云々とかやっていましたが、そもそもアップルの株が高すぎただけの話であって、売り上げ云々はあまり関係ありません。
下がった原因を無理くり作っているだけの話です。参考までに日産の株価は安いと思います。ま、頭の中で軽く計算しただけの話であって、きちんとやっていません。安くても、私にとって日産は投資対象外なので、やるつもりは毛頭ありません。
そしてアップルなどのGAFA銘柄を買っていれば儲かる時代は、もうすでに終わっているよ、と1か月前以上に言っています。話を元に戻せば、本日、アメリカ株が大幅下落なら債券価格も上昇しているだろうと思うのが普通です。
でも、実際、みてください。債券価格は下落して、金利が上昇しているのです。これは、何を意味しているのか? を考えてから、次をお読みください。答えはかんたんなのですが、詳細に説明していきます。
本来、株価が下がれば、債券価格は上昇するのがセオリーですが、債券価格は下がってしまった、ということです。この意味は株買い-債券売りのアンワイドがある程度、一巡したのだろう、という推論を作ることができます。
債券の利回りというのは固定されていますし、株の下落と債券の上昇を比較すると、債券の上昇のほうが勝っています。つまり、債券売りの買い戻しが一巡したから、踏み終わりのあとは、逆張りという鉄則通りの動きをしただけです。
でも、株価は下がったまま、ということは、ファンドは株をまだ、再び買いにきていない、と判断することができます。これだけ下がったのだから、株価がすぐに反発するとは思えませんし、週末は感謝祭です。
日本は勤労感謝の日になります。またどうでもいい話ですが、勤労感謝祭というのは昔の新嘗祭です。要するに、穀物の豊作をお祝いするお祭りの日が、世界共通である、ということです。
なぜ、勤労感謝の日というのかといえば、工業化が進行し、ほとんどの人が工業の従事者になっているから、農業従事者も工場労働者も、勤労者だから勤労感謝祭になるのです。
文化が違っても、穀物の豊作をお祝いする日は世界でほとんど変わらない、不思議なことです。もちろん、暦の問題もありますけどね。何が言いたいかといえば、ここ数日、株価が世界で下がりましたが、この辺は、本日のアメリカからの入電をみると、そろそろ買い場になるよ、と、いうのを示しているだけの話です。
何度も書いておきますが、これだけ下がったのですから、すぐに急反発なんてことはありませんし、また、明日のアメリカの入電がまた株下落、債券価格上昇になれば考えを改めなければいけません。でも、そろそろ、だよ、と外電をみただけでわかる、ということです。
為替、FXの場合
まず、金利がここ数日、ものすごい勢いで低下をしてきました。まず、アメリカから解説をしていけば、金利が低下をするということは、価格は上昇しているのですからドル高と判断することができます。
今までは、アメリカの高金利が人気になっていたので、金利の低下はドル安ということを意味します。だからドル安円高にきのうまでなっていたのです。
ところが、本日はアメリカの金利が底を打ったかもしれない、という疑念が生まれています。そうなるといち早く、金利に反応をして、ドルが高くなって、引けにかけてドル円は円安になったのです。
いつも言うように私のドル円の引け値予想は、金利が上下動すれば外れるよ、と言っている通り、きのうは真逆の結果になりました。ここ最近、ドル円の引け値予想を書かないのは外れるとわかっていて書くアホはいない、ということです。
要するに金利高が復活すれば、また、ドル高になるよ、ということです。それで、先日に欧州とイギリスの懸念を書きましたが、きのうまでドル安だったのですから、相対的に悪い材料が出ていても、ユーロ、ポンドは下げ渋っていたのです。
では、ドル高に転換した、と完全にコンセンサスでなったら、ユーロ、ポンドはどうなりますか、ということです。そして、新興国の金利は、アメリカの金利が反転をしたら、新興国の金利も反転します。つまり今まで、金利が低下傾向で新興国通貨が上昇していましたが、金利が上昇すれば、新興国通貨は売られる、と何度も説明をした通りです。
だから、きのうツイッターに掲載しただけの話です。当たるか外れるかわかんないので、そのまま書きません。外れると文句を言う人がいて、なんで私がそんなリスクを背負わないといけないのか、ということです。
こういう人たちは自分がいかに自分勝手なことを言っているかを自覚してほしいと思います。文句を言われれば言われるほど、私が明確に回答なんか書かなくなる、ということがわかっていません。
あなたは文句を言ってすっきりするかもしれませんが、周囲の人には迷惑、この上ない存在なのです。余計に私の文章が意味不明になるのです。トルコに関しては、また、下がんない可能性が高い、ということです。
今後の展開
上記の説明をみれば、おわかりになると思いますが、債券と金利の動向が、現在はマーケットを支配しているのです。もし、この中でディーラーや債券に詳しい方がいれば、ここまで説明して、こいつはアホではないか、と思うことでしょう。
こんな価値がある情報をなぜ無料でペラペラしゃべるんだよ、アホと思っているはずです。でも、大丈夫、書いても理解できるのが10パーセントで実際にこれができるようになる人は10パーセントのうち、0.1パーセントも居ません。だから、書いても大丈夫なのです。
ここまでバカにされてやってやろう、と思う人がいれば私の思惑通りの展開ですが、ま、期待していません。では、今後は。かんたんです。
これから感謝祭で薄商いになるけど、感謝祭明けは、債券先物の納会です。ファンドは大量に売り越して、限月乗り換えが始まります。となるとショートスクイーズがいつものように起こりますね。意味がわかんない人がほとんどだと思いますが、意味がわかればいつも言っていることとおわかりになるでしょう。
(この記事を書いた人:角野 實)