おはようございますきのうも触れましたが、この場面は底入れ独特の値動きであり、この動きというのはほとんど予測不能になります。
もちろん、底抜けの可能性はありますが、ファンダメンタルズではそのような動きは観察ができない状態です。今回は、きのうは少し、中国について触れましたので、本日はアメリカについて触れたいと思います。
そもそも今回のアメリカ経済の下振れの原因は?
いろいろな、私もわからないことがあり、メディアや報道をみていますが、そもそも、その根幹の原因がわかっていない、ということなのです。だから、出鱈目な報道が跋扈をして、みなさんもファンダメンタルズを理解しようとすることをあきらめるのです。
では、ファンダメンタルズが弱っているのか、といえば、ちっとも弱っていないというのが現状で、この現状で底割れ、という状況があるのか、といえばあるわけがないのに、弱気を喧伝するおバカさんがこういう状態になるといる訳です。たとえば、きのう発表のPCE価格になります。
これはPCE価格の年変化になりますが、この数字が下がった、下がったと騒いでいます。
たしかに先月は2.2パーセントだったのが、今月は2パーセントだった訳ですから確かに下がっています。でも、こうやって年率ではなく、実態の数字をみれば取るに足らない数字ということがわかります。
では、給料も雇用も消費も増えて、なんで下がるのか、といえば、ズバリ「ドル高」の影響なのです。要するに輸入品を中心にドル高になれば、物価が上昇をするのです。
日本でもそうですが、円安になれば景気は上振れをして、円高になると下振れするだけの話をギャーギャーと犯人捜しをみなさんしている訳ですが、私からみればバカバカしいの一言で終わりです。
参考までにPCE価格というのは、FRBがウォッチする経済指標で、その予測推移まで発表している重要な数字です。そして消費者物価指数、CPIとの違いは、PCE価格はCPIよりも広範囲でのデータを蓄積しているのです。
たとえば、PCE価格は税金や保険料などをも含んでいるのでCPIより、より広範囲のデータになるのです。考えてもみれば、今年は個人減税まで行われており、その結果、PCEは下振れする可能性があったのですが、それを上回る勢いでPCE価格は増価していったのですから、ものすごく景気がよいということなのです。
でも、それ以上にPCE価格は増価していったのですから、ドル高の威力をみなさん実感することができるでしょう。しかし、このことについても私はここで、春にも、夏にも、秋から物価は下がるよ、と言っているのです。
ですから、この物価の下落に関して、予測通りとしか言いようがないのです。これで、アメリカは調整局面にきている、とか騒ぐのは、何も報道が考えていない証拠になるのです。調整は当たり前のことであって、何も驚くようなことではない、ということです。
アメリカGDP
アメリカのGDPは良い数字だ、とまたもやメディアは騒いでいますが、この発表の注記にBEA、アメリカ統計情報局は、一部の数字が、間に合わなかったために第二次発表では、大きな修正がなされる可能性があると、書いていることに触れているメディアは一切、ありません。
つまり、今回の数字は信用するな、と言っているのに、良い、良いと騒ぐ。アホではないか、というのが私の感想です。詳細に関して、とくに投資部門が悪いのですが、ドル高であるからFDIが弱ったこと、ドルの価値が上昇しているのですから、FDIの案件が少なくなるのは当然のことです。
しかし、ドルが弱くなれば、またFDIが隆盛になることは間違いないことでしょう。こういった背景から、今回の調整はビビることがない、というだけの話なのです。
アマゾン株が急落をしていますが、これは金利上昇からアマゾンは、資金調達で不利になる観測が出ているだけの話です。
要するに、金利上昇によってより確実に、利回りを取れる金融商品に投資家がシフトしただけの話であって、これも予測できたことです。しかし、FANG銘柄の急落は今後も続く可能性があり、それがバブル崩壊とまた騒ぐ輩が増えますので、これには注意をしたほうが良いと思います。
今後の展開
今回の急落の出発点は長期金利の急騰です。これによって、株価が急落したわけですが、何度も書きますが、金利が上下動する原因というのは2つあります。
①物価の上昇
②政府の資金調達であると、何度も言っています。
今回の場合、CPIやPCE、PPIなどみな、物価関連指標はドル高によって下がるでしょう。金利は物価と連動するのですから、下がるでしょう。となると、長期金利の急騰というのが前回と同じレベルになったら、どうなるのですか? ということです。
参考 アメリカ長期金利
もう、長期金利急騰以前の水準に戻っているのです。ギャーギャー騒ぐのがバカバカしくなるでしょ(笑)。要するに、今の私の為替予測というのが全く当たらないのは、この金利の上下動によるものであって、これだけ、金利が上下動すれば、予測値をコロコロ変えないといけないから予測不能になるのです。
きのう上昇しているのは株価が急落したのですから、ヘッジで債券を買うのが通常ですから、本来、金利は下がらなくてはいけない。
でも、相反した動きになっているものを合理的に説明せよ、と言われても無理筋な話なのです。でも、急落の原因である長期金利の上昇が元の木阿弥になって、まだ、下がるとか言っている連中は何もわかっていないということです。
そして、内部要因で、不安に思う投資家が投げ売りをするので思わぬ安値が出るのです。それだけの話で、安値を指値で待っていればいいだけの話になります。ただし、FANGはこの限りでないということはお忘れなく。
本日のドル円
この予測を出している私も、今はあまり参考にしていなく、どうでもいいという感じです。
本日は、現時点で111.74円の引け値予測になります。きのうは1円近くのずれになりますので、実質の稼働範囲というのが110.74~112.74円になりますが、こんな範囲の広いモノ参考にもなりやしない、と思って
います。
います。
(この記事を書いた人:角野 實)