読み込み中...おはようございます。今朝は蔵王から書いています。もっとも休暇ならいいのですが、仕事です。標高1000メートル以上はすでに色づき始めており、まだ最盛期ではないのですが非常にきれいです。
さて、きのうからの動きのリスクオンから、一気にリスクオフの動きです。本日は、この原因と今後の展開についてお話しをしていきたいと思います。
きのうの失敗
まず、きのうはアメリカの長期金利が上昇した原因がわからない、と嘆きましたが、その後の動向を一切考えておらず、みなさんにご迷惑をおかけしたのかな、と思います。
いうまでもなく、アメリカドルは世界の基軸通貨なのです。その派生である金利も、ドル金利が上昇すれば当然、世界的に金利も上昇します。日本も2年ぶりの長期金利高でした。
そして、その流れは世界的に波及し、さまざまな国で長期金利が上昇をしています。その結果、株価が世界的に急落をしています。
これに起因すること
世界的な株高を大騒ぎしていたのですが、なぜ、長期金利が上昇することによって株価が下がるのか、の話をしていきたいと思います。なお、私は債券に関しては素人同然ですので、上手に説明できるかどうかはわかりません。
まず、ファンドというのは何かを買えば、何かを売る、これは世界的な原理原則です。きのうのように思惑の方建てでファンドがアメリカ長期債を売ったと書きましたが、このファンドも決してそのようなことはしていなく。おそらく債券を売って、ドルを買っているのです。
通常のファンドは債券を売れば、株を買います。きのうは債券価格下落、金利急騰なのですから、金利が上昇すれば株価は売るという行動に出ます。
つまり、きのうのアメリカ債券価格の急落を受けて、基軸通貨であるドル金利に合わせて、日本などを筆頭に各国で長期金利が上昇し、そして株価は反対に急落したのです。
この理屈は、通常、投資家は、債券金利と株価の利和廻りを比較して、有利な方に投資をするのです。ところが株は、その利回りが保証されません。一方、債券金利は買った時点で、その満期までその金利が保証されるわけです。
安定を望む人間の能は多少、割安でも債券投資を好むのです。この帰結が、株を売り、債券買いに投資家を走らせるのです。
しかもきのうまでの株価は誰がみてもそろそろ調整してもおかしくないような状態ですから、株の下落をみれば、利食いたくなる投資家はわんさかいるので、株売り、債券買いのスパイラルになったのです。
ただ、ほとんどの個人投資家は、株だけを売り、債券を買うという行動にはでませんので、株が一方的に下落をした状態になります。
今後の展開
一応、世間のコンセンサスは雇用統計で賃金の上昇があるから、というのがコンセンサスになります。しかし、長期金利が0.1パーセント上昇ということは、1年物の金利での上昇はわずかな数字にしかならず、まったくもって見当はずれといわざるを得ません。
債券の長期は大幅にファンドが売り越しになっており、この追加売りというのが妥当でしょう。しかし、きのうからトランプさんより数段まともな、ペンスさんが中国批判を繰り返しています。
そのほか、中国批判が相次いでいます。
となると、この売り手と推測されるのは中国と予想されます。ただし、私は最近、考え方が変わっており、中国は中国4000年の歴史から長い目で政策を行っているという論調が主になりますが、個人的には、中国の政策というのはいつもその場、しのぎ。ということです。
要するに目先のカネに危うくなると、政策に変更が出る。今回の中国の姿勢の変化というのは、やはり原油高になると思います。ですから、トランプを批判し、また南沙諸島などに介入をしているのです。
中国の主な原油輸入先は、アフリカであり、その航海路を確保しようとしているだけです。トランプはイラン産原油を封鎖することによってイラン制裁を完成させようとしていますが、それに反抗しているのはトルコ、韓国、中国です。
さて、この上記の国に何をしでかすのかと思います。肝心な値動きは、円高スタートと考えていいと思います。雇用統計はいつものパターンで0.5パーセント買って、その後、円高なのでしょう。当たるか外れるかわかりませんが。出先なので自信はありません。
（この記事を書いた人：角野 實）
