おはようございます。しばらく日本に関してのコメントを書いていませんので、少し触れておかなければいけないな、とは常に感じていました。今回は、この何を言っているかさっぱりわからない日銀金融政策決定会合について今回をお話ししてまいりたいと思います。
事実をもとに考えることが大事
メディアで語っている方々には、なんの根拠もなくお話しをされている方が非常に多い。たとえば、物価上昇が通貨高につながるとか間抜けなことを言う人がいますが、物価高になれば他国と物価を調整するために通貨は自動的に安くなるという基本的な為替メカニズムを理解していません。
それを通貨高と物価高がイコールの関係であるように語っています。へそで茶を沸かすようなことを平気で言っています。この理論が難しいのでビックマックを例にとって、それを解説するのが購買力平価と言われるものであって、為替の解説書にはどこでも最初に出てくる理論です。
またPMIやISMが良化する可能性とか、アホじゃないか、としか思いません。
たとえば、先週末に中国向けトウモロコシ輸出が63パーセント減という報道がありましたが、この数字をみてアメリカ経営者のセンチメントが上昇する訳がないのに、何を根拠に良化するのか意味がわかりません。
通貨安にしたくて当たり前?通貨に関するコメントは政府中枢の人間はコメントしてはいけないのに、そしてそんな証拠もないのに、なんで平気でそんなことを言えるのか不思議でなりません。
このように自分に都合のよい、クソ間抜けな理論をかざしてくる連中ばかりで、そもそも、自分に都合のよい相場観を他人に押し付けることを詐欺と私は言っているのです。
ご自分の意見表明されるのは勝手ですが、少なくても私を唸らせるようなものをお願いしたいものです。少なくても、そうなる根拠を明示しなければ誰も納得しませんし、また、あなた自身の信用をなくすことになります。
証拠を明示して、こうなるであろう、ということであれば「曲がっても仕方ない」と私は考えています。間違いは、間違いですが、間違いの根幹がすぐにわかりやすいものです。
しかし、自分に都合の良い理屈ばかり用いることは間違いがまずわかりませんし、そして間違っているのに変な自信を持つことになります。そんなことやっていれば、いつになってもあなたの口座は値洗いマイナスでしょう。そして最後には詐欺商売か転職というところですね。
日銀金融政策決定会合
事実をまず書いてまいります。ここでの変更点でのポイントは2つある、と何を言っているかさっぱりわからない声明文でも解析すると誰でもこうなると思います。
① 長期金利の誘導レンジを01-0.2にする
② 金利変更のフォワードガイダンスを導入する
ということです。
①に関して何を理由に変更をするのか、ということを考えていきます。先ず、最初に言われるように、金融機関の長期間にわたる金融緩和の結果、財務が痛んでいることに対しての処置が長期金利の変更ということが一般的ですし、声明文でもそのことが記されています。
実際にみずほ、三菱や三井住友は大規模なリストラを発表していますし、地方銀行の苦境はこの日銀金融政策決定会合を境に多く報道されています。
このように事実を下に、日銀と金融庁がタッグを組んで地方銀行やゆうちょ銀行の整理、再編を行う可能性がある、ということです。その結果、危機に入るかもしれない、ということを根拠に長期金利を上げるのではないか、という推論を今までも示しています。
そして長期金利の誘導目標を変えるということは、昨今の政府発表の景気は拡大している、均衡している言葉を裏付ける効果があります。つまり去年よりは物価上昇が良いので、この期待インフレ率を上昇させたい、という思惑があると思います。
さらに金利上昇をさせる、最大のことは、誰も信じないと思いませんが、金融緩和をさらに行う、その裏に日本の財政がしょうもないような事態になる可能性があるということなのです。
そもそも長期金利の価格形成や金利形成の決定ロジックをしらない方には、何をさっぱり言っているのかわからないと思いますが、長期金利というものは密接に財政赤字にリンクをしているのです。
日本の赤字はみなさんもご存知のように拡大する一方です。本来なら10パーセント以上の長期金利になるのですが、日銀が抑え込んでいるのは周知のとおりです。この3つの可能性があると思います。私は頭が悪いので、これ以外の可能性もありますが、考えつくのはこのくらいだろう、と思います。
もちろん、そのほかの可能性もありますが、声明文の内容と一致しないものは排除しています。このように私は事実に基づき、一般的な推論をしているだけであって、決して荒唐無稽な推論をみなさんに出している訳ではありません。
そもそも、自分の都合の良い事実をでっちあげていて、その方が相場で儲かることはあり得ません。話がそれましたが、一つ目の理由を報道は、さかんに言います。
でも、2つ目、3つ目に関しては何も触れないのはなぜ、だと思いますか?事実を考えれば債券の専門家であれば、誰でも思いつくことですし、声明文は量的緩和に関して、何度も触れています。
それで3つ目に触れないということは、要するに読んでいないか、もしくは私同様、面倒くさいと思って理解しようとしないだけであろう、と思うのです。
そもそもアナリストや専門家、報道はこの声明文を熟読し、理解してみなさんに伝える義務があるのに、そして3つめの理由に触れる人がいない事態がバカくさいのです。
私はなにを言っているのかさっぱり理解できないから、無視しているだけというようにしか見えません。そもそもこんな声明文を書く日銀にも問題があるのです。
どんなに難しくても理解するのが報道、専門家の役目で、お互いがお互いに仕事を放棄しているだけです。だから、変更点なんかない、と表面上はみえますが、よく考えると、こういうことが表面化してくるのです。
そもそも日銀の担当者がこの文章をどういう目的で書いているのかさっぱり理解できない、でも、その解説をする人が仕事を放棄しているから私のような素人が四苦八苦するのです。
みなさんはもっと理解できない、と想像は誰でも理解できると思います。②のフォワードガイダンスに関しては、要するに誘導金利目標を変更する場合には、事告知をするといっています。
日銀の政策は、金利目標もウォッチしていますが、現在はその金利のコントロールを日銀の当座預金、マネタリーベースに行っていると宣言していることはみなさん周知のとおりです。
それをフォワードガイダンスの中に金利も含めていると言っているのです。このことさえも解説している人はいない現状、みなさんどう思いますか?言っていること、報道、専門家、の言っていること、これでも信用するのですか、ということです。
「物価上昇が、通貨高につながる」なんて一見正しそうにみえますが、基本は物価が上昇すればその国の通貨は下がるのが基本中の基本です。その基本を無視して、さも自分の意見が正しそうに見せる細工をして、みなさんを騙しにかかっているのです。
テクニカルについて
事実である背景さえも提示できないでさも自分が正しいと主張する。そもそもテクニカルでのあなたの勝率は何パーセントなんだ、ということです。
はっきりいえば、合格点の5割も超えることもないのに、人に曲がった、曲がったという前に自分のスキルを疑うこと、それから始めないと絶対にうまくなりません。
テクニカルの勝率なんて途中の揺り戻しなどをきちんとカウントするなら、そのくらいで優秀なほうです。だから、サルに負けると言われるのです。
あなたの投資成績は。適当にやったほうが、おそらく勝率は高いでしょう。テクニカルにドはまりしている人は、いまの日本人のAIがすべてを変えてくれると信じている人と同じレベルなのです。
大した効率化なんて効果は個人的にはないと思います。テクニカルをマーケットに導入した最大の利点というのは、何もツールがないよりも将来がある程度読めるようになったこと。では、テクニカルを導入する以前と、導入した結果、あなたの相場成績変わったのか?と言いたい。
変わるどころか、以前よりも下がっただろ、ということです。この定点分析もできずに、テクニカルは素晴らしいとか言っている人のほとんどに、こういう事実を突きつければ、ぐうの音も出ないということを私は知っています。
それでテクニカルうんちゃらかんちゃら語るなよ、と思うのです。
ドル円はさっぱりわからない
さて、日銀金融政策決定会合は何がいいたいのかさっぱりわかりません。でもおそらく上記3つの理由の全部か、1つに理由は存在するはずです。おそらく3つ目の理由を私は声明文が言いたいことになるのではないか、と思います。
この3つめの理由であれば、ドル円相場に相当影響を与えます。この可能性を考慮に入れれば、どえらいサプライズがあると思い、大きなポジションを組めません。
今のドル円の不可解な動きにも説明ができます。だから、ドル円なんてさっぱりわからないし、トランプの頭の中身も最近は、いろいろな可能性があり、かなり混乱しています。中国は単に思い付きでやっているだけで、戦略がありませんので全く読めません。
中国人は目先の利益を非常に大事にする国民性だな、ということを考えれば戦略がないと考えて普通だと思います。長いスパンで考えているとか一般では言われていますし、もっともな意見のようにも思いますが、やっていることを精査していくと単に目先の利益がほしいだけです。
だから、みなさんは中国を過大評価していると思います。アメリカの貿易赤字をみれば、長い目でみれば中国はアメリカに協力するはずです。アメリカの不景気は自国の不利益なのですから。
でも、目先のゼニが欲しいからああいうことをやっているだけです。ドル円の不可解な動きは、出来高でも明らかであって、投資家は訳がわからないと思っている証左でもあります。
これだけの減少は、AIもわかっていない、ということが推察されます。AIは出来高の7割を占めているのですから、そう考えるのが当然と思います。
(この記事を書いた人:角野 實)