おはようございます。この3連休の猛暑のお見舞い申し上げます。また、被災地のみなさまにもお見舞い申し上げます。あまりにも暑く、普段の生活さえもままならない状態なのにご自愛申し上げます。
この3連休は暑すぎ、私も体がついていかない状態なのですが、マーケットのほうも、なんだかわからない状態です。
アメリカ小売売上
先月の数字が修正された以外はほぼ想定の数字になります。先月の数字が前月比0.8だったものが1.3になっています。コアも0.9から1.4という驚異的な数字になっています。
ただし、17/5月の小売売上がマイナスであったのですから、この数字が驚異的な数字になっても仕方がない、という側面もあります。
つまり、この数字が良いからといって、アメリカ経済は絶好調というのは早計なのでしょうが、何も考えていない報道は、良い、良いと叫び続けると思うと、うんざりします。
私がアメリカ経済の懐疑的なのは、みなさんも、報道もよいと騒いでいる雇用、労働市場のためです。本当に?と思う方も多いと思いますが、これ、あんまりよくないと思います。
その要因には、
① 今まで雇用、労働市場が最高に良かったこと
② 賃金の上昇が鈍いこと
③ 失業保険申請者数が平均でみると横ばいになっていること
この3つの点から、雇用、労働市場は目先のピークを迎えているだろう、と考えています。いつまでも好調というのは、続くわけがなく、どこかでピークを迎えるというのは当たり前の話です。ただし、それが好調から悪化という転換ではなく、マーケットで言う単なる「押し目になるであろう」と考えています。
特に、失業保険申請者数というのは今年2月の株価急落というものの、先行が失業保険申請者数が横ばいになったところから、そろそろヤバいと思い始めたことが端緒になっていますので警戒は必要だと思います。
ともかく消費者サイドがピークを迎えたことになると、たいてい、株価の大幅調整が起こりますので、注意が必要になると思います。ただし、それが1-2週間後というわけではなく9月以降ということを考えています。
エンパイアステート指数
この数字は何度も解説をしていますが、来月の第一営業日と第三営業日に発表されるISM指数の製造、非製造業の先行指数となります。この数字がアメリカ経済の企業群の景況感を表すことになります。
市場が一番、この先行の中で一番、注目をしているのは今週発表のフィラデルフィア連銀指数になります。
上記はエンパイアステート指数工業部門指数になります。今月の数字はこんなものかな、とは思います。よく見ていただきたいもは「2015年中の数字がずっとマイナスになっている」ことです。
この時に何があったかを覚えている方は少ないと思いますが、強烈なドル高だったのです。このことを考慮にいれて、アメリカ経済の先行きを展望しているアナリストや専門家と称する人たちはまず、いない、と思ったほうが良いでしょう。
円高になったときと同様、ドル高になれば、アメリカ国内の物価は上昇せず、物価が今後も上昇すると言っている専門家と称する人たちは何を言っているのか、と思います。
つまり「債券価格は上昇するけど、金利は上昇しない」ということが真っ当な予測であり、そしてFOMCでの利上げも秋の利上げはお休みになる可能性が高いな、ということを予測しています。
ただし、FOMCはフォワードガイダンスを終了させるということを言っていますので、今後はサプライズの利上げなどがあることも注目しなければいけません。
つまり、世間の専門家と称する人たちと、私はまったく意見が違うのです。ただ、きのうあたりから、アメリカ企業決算が発表されますが、その決算は減税や税金の還付、そしてドル安になって、ものすごい決算になることでしょう。当たり前の話です。それが8月中は続くのではないか、と思います。
注目のドル円
はっきりいえば、現在、円高方向を示すテクニカルになっていますが、個人的にはこれが騙しになるだろうな、と思っています。おそらくこの形は「円高方向に行くとみせかけて強烈は円安に行くような形になる可能性がある」と思います。
この場合、まともにテクニカルを見ることができる人たちは、この形をみて円高になると思うと思いますので、そのショートカバー、踏み上げが入って、円安方向に行くのではないか、と思います。
あくまでも、単なるカンの話なので科学的根拠は全くありません。その場合は日中で114円は行くのではないのかな、と思っています。
(この記事を書いた人:角野 實)